今日の見方(3月21日)
最悪のシナリオが描かれた記憶が無いという今の現状ですが、日銀はYCC解除からETF買い止め、金利は0.1%という、2週前ならば株価は急落の材料。NYだって、下がると数度の金利低下予測した物が見送りから、前提の回数は無くなり、3回の金利低下に押し戻されたということ。この状況ならばほんの少し前ならば株価は急落の状況。
ただ、そこで事情通ほどこの動向は読んでいたという事であり、対応していたからこそ、材料出尽くしの買いに変わったという事です。よく見たら判るのですが、今回下がった日本株は、為替の前提が壊れるという見方から、海外売上比率の高かった企業が売られ、金利上昇で株価急落、債券安で金融株が売られた下げなんです。
しかし、金利や金融当局の動きの読みはばっちしでも、実際起ったのは逆回転の動きで、市場は織り込んでいたという便利な言葉で片付けられます。だとしたら、為替が151円、景気は順調となるから、逆回転で売られた海外比率の高い物から、金融株、循環から公益や大型鉄鋼まで視野になる、パワーアップした上げが期待できます。
この場合、素直に好業績や好景気を買う市場になったという事であり、PER20倍まで買う事は可能です。そう考えたらこの勢いは止まらないと思うのが普通。しかし、考えて欲しいのは、行なわれたことは全く無警戒に喜べる物ではなく、賃上げから来る企業収益への影響は、来期数字を下押しする可能性もあるし、実際に消費が伸びなくてはなりません。
現状では便乗値上げや賃金上げを織り込んだ値上げで高くなった物が、給与の上昇から普通の物が買えるようになるだけで、成長とは違うものなんです。
高いから良いし、巻き戻しは完成していないから、今日辺りは「行った行った」で横に広がらないと駄目なんです。