今週の見方(3月31日)
28日の押しが権利落ちと期末の日経平均リバランス売りを警戒した物。その行き過ぎた警戒に対して反発した程度と見る事もできる週末。結局、大引けにはリバランスの売りが出てきながら反発した。前日に大きく下落を煽ったメディアも全く弱気は流さないといった強さは、リバランス銘柄は下がったが、非常に大きな上げをする物が目立った格好である。繊維、不動産、建設、紙パルプなど、いわゆるバブルのに2回戦目で動いたタイプで、インフレから来た含み資産の見直し型物色であった。
一般的には自分の手持ち株しか見ていないから、普通の解説が的を得た反発不足になるだろうが、下がっていた中型半導体や食品株などを見たら、今週への期待は強くなるだろう。ただ、物色が寄与度が高いと見るか「海外売上比率の高い企業」と見るのかがポイントで、要するに、3月に牽引した株式は週末は動かなかった。実は3月は業種別で見た場合、日銀の動きを警戒したのか日経平均は別として、実際に上がった株式は週末買われた含み資産型で、日銀への警戒から投資先は変わっていたし、週末は為替介入を怖がっているという形。
ただ、自分は少し違うと思うのは、利益の進捗率や伸びは全く比較にならないほど、海外比率の高い企業が良く、この現象は為替問題が落ち着けば変化すると思われる。実際に想定為替レートからいけば、3月は相当円安で締めくくられたのであるから、決算前までに日銀問題や為替が落ち着けば投資対象になる可能性がある。しかし、そこを買うにはまだ難しい部分もあるし、内需型という以前からの方針は変わらない。少なくとも寄与度の高い物は相当買われていたから、日経平均が上がれば買いにくい、下がっても仕方が無いと言える。もっとも寄与度銘柄だけで上がって行く日経平均ならば、その後の下落は相当きついと考えている。
従って、為替メリット株式はピンポイント投資を止めて、内需型でも以前から話す不動産株ではなく、内需型の情報・通信やサービス業などのIT型は調整も長く、1563グロース・コアなどは2月高値から大きく値を下げたままである。グロース株は金利上昇に弱いという常識があるが、不動産の買い要因では「金利が緩やかな上昇で購買意欲は変わらない」とコメントしておきながら、こちらでは採用しないという、メディアらしい展開である。
なんとなくそういう現状のスピーチと違う物を考えたいのは、日経平均の上げに対して、含み株も伴って上がったことから、他業種にもそういう流れは向かい、基本的には水準が上がる市場ではないかと思う。ここ最近の低位株式の仕手化という部分は、そうした投資の変化を重要視したいし、今週を見たら材料株志向が強かろうが、先の調整など見たら既に安い物の方が有利に働く気がする。しかも条件が連続増益という単純な株式が良いだろう。
理屈と建前が非常に難しいのが今の地合いだと考える。今週から売り圧力がなくなって強くなっても、過熱したら買わないで指数だけの時は粛々とポジションを縮小し、業種循環市場ならば、押している好業績という「条件付き」という市場だと思う。