今日の見方(5月30日)
ここは政策がどうしようもなくなったという事で策が無いんですよ。エヌビディア辺りも大概なら上がったから、ここは市場を引っ張る要因が無いという事です。金融政策で一番嫌われるのは、素人判断の政府が口出しすることであり、過去のパウエル氏が金利上げを行うタイミングを、トランプ氏に恫喝されて遅れたという経緯があります。今回は岸田さんが植田総裁に「どうにかならないか」と文字にしたら普通のことですが、一部報道では怒鳴りつけたと言われています。このパターンは彼の金融政策を壊す危険視があります。
ゼロ金利解除などの難しい流れを上手くやってきたんですが、ここの場面は為替を見ても完全に舐められていますし、米国が金利下げないから流れは変わらないし、日本は既に1%越えてきた金利だから利上げは織り込んでいますし、その利上げに対して円は全く反応しない感じです。だから、ここで金利上げないと円安は加速しますし、そのタイミングは非常に難しいでしょう。
その流れで恫喝されたら、これは動きにくく、為替面に効果はないが利上げ、または国債の買い入れ減額という流れにならざるを得ないんですよね。それをマスコミや少し知識のある人が「言われたから」という風になってしまうと日銀の独立性の問題を取り沙汰されるのであって、まあ、なんというか日経平均が下がる方向を見てしまいますよね。
植田氏が間違っていてもそれなりの見識と、要因はあるのであって、それを外圧から崩したら大変でしょうし、その効果もないことを総裁は判っています。綿密に金利上げる方向を模索しているときに、不協和音のようにメディアも流してはいけないし、また、ネットでも騒ぐんですよね。これがノイズだから、今日は前場は様子見というい形になってしまうのかと考えたりします。後場は楽でしょうがね。