今週の見方(6月9日)

6月6日(木)放送「僕らの株時代」

米国の週末も買い方や売り方の力が偏っていたら大きく動く場面であるが、様子見、または個別物色的な商いが多かったと感じる。ただ、投資家が日本と違い企業や経済の先行きを信じているから、簡単に先物などの上げ下げは出来無い模様。日本株は何に怯えてバタバタしているのだろうか。最近、当局と民間業者の「見解の相違」が目立つ。当局と民間業者の動きが日経平均を揺るがすとの脅しも下がる市場では始まるだろう。ある意味、自動車メーカーの問題は黙認されていた部分もあるし、確かに不備はあったが政府基準よりも厳しい条件で検査していた部分にも「違反」というレッテルが貼られた。

三菱UFJなどの不正は大きくは取り上げられてはいないが、この事も筆者としたら気になるポイントで、顧客情報のグループ企業で共有は確かに禁物であろうが、「何故知っているのだろう」と思うような葉書やメールが保険や不動産の案内が来ていた。HDならどうだというように、過去から銀行・証券などでは顧客の共有は行なわれていたと思う。孤独死から財産が不明などを防ぐ「総合管理」を進めていくための営業の最中である。ここであえて当局が掘り起したという事は、トヨタを看板に各業種多々始まるとも言えるが、自分は三菱UFJの問題はもっと大きいと考えている。ネット系などは違う意味で顧客の情報を売却している。

いずれにしても自動車業界のここまでの販売停止状況はGDPには大きく影響するし、ダイハツ一社で相当堪えた数字は間違いなく進んでいくと思う。同時にトヨタは持ち合い解消の売りに苦しむ需給も存在するから、運用者の一時的な買い手控えるが、海外勢は投げを誘引しながらも「中期的に問題はない」として下値で上手く買われてしまう気がする。そもそも銀行と自動車業界は40年前から世界を目指すために、安定した資金供給を受けるために持ち合いなど行なったが、同じパーセンテージの持ち株だったとしても銀行の保有した自動車株は上昇し、トヨタなどは10倍では収まらないぐらいの財産に膨れ上がっているだろう。一連のことは景気への影響と需給的な不味さも抱えたという事である。

基本的にはその自動車業界への処罰の詳細や被害額が分からないから何も言えないが、今後、見解の相違は各所で現われてくると思われる。税金問題も同様に大きなポイントで機械化やDXかという流れが「節税」を認めなくなることも考えて行かなくてはならない。業界規制も見方によっては「談合」的な報道になるのかもしれない。こうなってきたらGDPどころではない。外資から見たら突っ込み所満載の「支持率の低い政府の独裁」なのか、「押さえられない官僚の独断」ということなのか。いずれにしても大きな粛正が我々も含めてあると思う。

税金は返すというが手取りはマイナス状況で、尚且つ、増えた給与の税金分は後日取られる。計ったように政府援助もなくなっていく中、すんなりGDPや消費が上がって行くかを確かめたいという外国人投資家は多かったと思う。明らかに自動車の不正問題が長引けばきついことが起こる気がすると思う。恐らくあと一ヶ月ぐらいしたら、市場は判断するだろう。当面は反発の流れが欲しいので米FOMC(11-12日)や日銀の政策決定会合(13-14日)の動きが気になるであろうが、本当に将来的に強いときはここまで“無気力相場”にはならない。上がる時間の対応は本当に難しい。

増益が見やすく、自社株買いしている、位置の高くない株式という中の縛りで考えている。