今日の見方【9月19日】

FRBの判断は遅いと思っていますが、ジャクソンホールでの演説がどうも頭に残ってしまい、この議長はここでそれが言いたかったんだというイメージが強いんです。7月に0.25%下げておけば市場も動揺は無かったと思うし、その時にはじめて労働市場の話をしてるんですから、実体とは違いますよね。

物価重視で来た政策がここに来て「物価は高いが労働市場が」というのは、自らの景気の尺度の間違いを意味し、しかも、負けずに物価が高と言いながらの0.5は相当焦りを感じます。とはいえ、ここ最近0.5で話されていたから、0.25だったら急落したと思います。織り込んでいるから為替も影響が無かったんですよね。

物価はサービス業の価格上昇が止まらない、保険料や家賃が高い状況です。前者はそれくらい不安定な経済だから高くなるし、後者は季節的な要因があります。だからそこを差し引いて考えるべきであり、その傾向は賃金の上昇率が止まってきた4月から始まって、消費が低下して小売業が解雇に向い始めたときから出ています。

米国は8月頭の「不景気入り」をナーバスに受け止めて、動かないFRBに対して怒ったのであり、それが起因した大幅下落だったんです。昨日のパウエル氏の話にそこら触れることもないし、メディアが騒いだという感触なんでしょうが、確かにそうであっても、きっかけは貴方がジャクソンホールで劇的な変化とやりたかっただけなんです。

その気持ちはドットチャート見ても判るように、今後の急速な金利低下が見込まれ、配置が大分変りました。だから、データ主義であって予測を重視しない政策は後追いですし、尚且つ、パフォーマンスで2ヶ月遅れたという事です。0.5に対する為替でしたが、後々注意でしょう。

FRB当局者、24年末の政策金利は4.4%と予想:ロイター2024年9月19日