12月22日:今週の市場の見方
売るほど悪いわけではない企業の株式が、内容に関係なく売られる場面が増えています。特に先週末の動きでは、最初は外資系の売り叩きだったものが、週末には個人投資家がその勢いに怯えて投げ売りをする展開に見えました。将来性を買ったはずの銘柄が、目先の決算や状況を理由に売られることも珍しくありません。昔、好決算銘柄をあえて売るファンドの運用者に話を聞いたとき、「次の決算まで良い話は出てこないから」と言われたことを思い出します。
需給が悪化するタイミングで、こうした売り方をする投資家が増えてきた印象があります。先週木曜の下げ渋りが彼らにとって難しい局面だったのかもしれませんが、週末には米国の「財政の崖」や、トランプ氏からイーロン・マスク氏への恐怖感を巧妙に利用し、売りを広げていきました。自分としては、初めから「クリスマス休暇前の投げ売り」だと思っていましたし、こうした時期に参加者の少なさを利用して暗躍するのも事実でしょう。
ただ、投げ売りされた株を買うというアノマリーは、例年成績が良いことが多いものです。一月には新規資金が流入するため、個人投資家好みの銘柄が浮上するケースが多く、低位株が一月後半から二月にかけて短期間で急騰することも珍しくありません。おそらく、トランプ氏の影響を考えると、日本株では普通の銘柄は難しくなるでしょう。軍需関連や内需株、データセンターなどの技術系株が注目されるでしょうし、もし下がる場面があれば狙いたいところです。また、M&Aされやすい企業を探しておくのも良い戦略だと思います。
今後、売り叩きが続くかどうかは不明ですが、内容的には底堅い印象です。NY株が戻りつつあるとはいえ、依然として伸び悩んでおり、クリスマス休暇中の薄商いの時間帯は引き続き難しい相場となりそうです。米国市場も跛行色が強く、金利上昇が口実にされている部分もありますが、実際には少し休みたいムードが売り込まれたのではないでしょうか。そう考えると、日本株はやはり質の良い企業から動きが出るのではないかと見ています。