買いを誘う買い方(1/8朝の講義)

「7日の日経平均は+776円の4万0083円となり3営業日ぶりに反発。日本株は選別買いが続き、電気機器では東京エレクトロンや京セラなどが買われました。一方、NY株式市場ではダウ平均が続落し、ここ数日買い戻しが出ていたIT・ハイテク株にも売りが強まり、ナスダックは大幅安となりました。恐怖指数も大幅に上昇。」

昨日Liveで話した「売りを貯められている」という表現が少し分かりにくかったかもしれません。いや、何と言えばいいのか難しいのですが、独特の「買い持って売り」という感覚があったんです。買いに来る動きは見られるのに上がらない、そんな市場の雰囲気です。時間が経つにつれて上値は更新されるものの、寄与度の高い銘柄が次々と入れ替わるだけで、他はエヌビディア関連の物色に終始していました。

そもそも、半導体買いの材料が目新しいわけではなく、過去のテーマに沿ったもので、新春から狙うべき内容ではないと思います。むしろ、タイミング的に調整が進んでいた中、短期的な目先投資が入り込んだ形ではないでしょうか。台湾企業の好決算についても、昨年は売り要因として扱われていたのに、今回は買い材料として取り上げられている点が引っかかります。この買い方には「拙いなぁ」と感じざるを得ませんでした。

もし昨日の取引が3時終了だったら、もっと明確な下げにつながっていたと思います。ただ、取引終了時間が延びて中途半端な形に終わったことで、夜間や本日も上値が重く厳しい展開になると予想しました。初日は圧力がかかった売り叩き、昨日は恣意的な上げ。SQを控えた中で何をしているのかと感じる部分がありますが、FOMC議事録や雇用統計を前に、大きく動けない状況の中で、売りを噛まされているような市場の動きに思えますね。

260Aオルツ、7011三菱重工、1801大成建設