買い上がる人(1/20朝の講義)
今晩はいよいよトランプ氏の就任式ですが、ここまで来たら、よほど想定外のデタラメな発言でもない限り、市場はある程度織り込んでいるはずです。取捨選択はあるものの、これまで先に売られてきた銘柄くらいは反発してもおかしくないでしょう。
今回の相場は、政策保有株の売却という需給相場の側面が強い中、政治問題と金利問題という二つのテーマが交錯し、投資家にとって「何が本当の要因なのか」が見えにくい状況が続いています。そのため、混乱しながら下げを経験してきたというのが実情でしょう。
トランプ氏の政策についても、日米の金利問題についても、以前から言われてきたことであり、特に新しい話ではありません。米国の雇用統計に関しても、「トランプ政策によって不法移民が使えなくなる」と考えれば、雇用確保の動きが進むのは当然の流れです。特に、物流業界などでは人材不足が深刻化し、労働力の確保が必要になります。その結果、給与が上昇する可能性は高く、それを踏まえた議論があまりされないまま、「市場が下がる恐怖」だけが先行して報道されてきたように思います。こうした流れが政策保有株の売りを加速させましたが、そろそろ一巡するタイミングではないでしょうか。
とはいえ、問題は「買えるかどうか」です。現在の市場は短期的な売買が中心で、目先のリバウンド狙いの資金が一巡した後、トランプ氏の発言を受けて、それ以上の買いが続くかどうかがポイントになります。空売りも相当溜まっているため、もし市場が痛快な展開になれば面白いのですが、そう簡単にはいかないでしょうね。
やはり、将来的な視点から市場を見ていくことが重要だと考えています。
6902デンソー、6758ソニー、4753良品計画