1月21日:今日の市場の見方
大統領就任式は無事に通過しました。最悪のシナリオとはならず、むしろ良い面が見えたと感じています。バイデン氏やオバマ氏とは異なり、トランプ氏の目的は明確で、説明も規制の理由もはっきりとしていましたよね。以前のレポートでも書きましたが、「彼が嫌うこと」がしっかり盛り込まれていた内容だったと思います。
皆さんも、ドラッグや不法就労者を肯定的に捉えることはないでしょう。街が汚れていく問題を考えても、意外とトランプ氏はきれい好きな一面があり、それが政策にも反映されているように感じます。日本が牛肉などに高い関税をかけているのと同様に、米国も競合商品に対して規制をかける方針を示しましたが、その言い回しは以前と少し異なっていましたね。
中国に対しては別の対応を取るにしても、国力に関係する製品については、サプライチェーンが確立するまで一定の時間を置くと考えられます。その間に、国内生産へシフトする流れを作ろうとするのは、極めて常識的な対応であり、我々が予想していた範囲内でした。要するに、「普通に考えればそうなる」という話です。それにもかかわらず、メディアは「中国に60%の関税を課す可能性」など、最高水準のケースを示唆し、「こうなる可能性もある」という逃げ道付きの話を展開。さらに、「仮にそうなったら」という論調で悲観論をどんどん広げていきましたよね。
フジテレビの株価についても、多くの質問が寄せられていますが、講義でも触れたように、メディア自身が批判の対象になると途端に立場が弱くなりますよね。結局のところ、彼ら自身が切り取り報道や誘導的な質問を駆使して、相手を追い詰める手法を日常的に使っているということが、今回改めて浮き彫りになったように思います。週刊誌なども決して清廉潔白な存在ではなく、政治家や政党に対する報道のあり方にも疑問を感じます。
こうした混乱の中で、政治資金規正法の問題など、本来議論されるべき話題が市場やメディアから完全に消えてしまっているのも気になります。結局のところ、皆、トランプ氏の就任に関する騒動に気を取られ、重要な話題をどんどん忘れていってしまうんですよね。