悪材料(1/27朝の講義)
トランプ大統領の就任や日銀の金利上昇といった悪材料も、前者は想定内の展開で、国を良くする前提のゴールであるから「先ずは話し合いから」で落ち着いた印象。後者も、昨年12月の段階で「1月に利上げ」と言われていたため、売り材料にはなりにくかったと思います。自分としては必ずしも良いとは思わないものの、消費者物価指数(CPI)が3%に達した以上、ある程度は仕方がない流れでしょう。
日銀の展望レポートをそのまま読む限り、当面は金利がさらに上がる可能性は低いと見た向きも多く、週末の夜間には先物の買い戻しも入ったようです。ただ、NY市場が軟調なことを考えると、多くの材料は既に消化されたとも言えます。需給の影響で市場が一時的に強くなる可能性もありますが、これから本格化する3月決算が市場にポジティブに受け止められれば、さらに相場の地合いは良くなりそうです。しかし、今の物価上昇が続くとなると話は別。企業決算も増益とはいえ、コンセンサスを下回るケースが多く、株価水準が4万円に近づくと、慎重に見極める必要が出てきます。
また、月末月初にはリバランスの動きがあり、政策投資株式の売却も考慮しなければなりません。国債価格の下落による与信低下も考えると、金融機関などが換金売りに動く場面がある可能性も想定しておくべきでしょう。トランプ氏の政策についても、前回の大統領時代と同様、朝令暮改のリスクがあるため、過信は禁物。2月1日には中国への関税関連の発言もありますが、投資家が前向きな姿勢を取らない限り、市場の本格上昇は難しいかもしれません。
今週は買い戻し相場の後の動き方を見ておくべきでしょう。それまでは割安株を狙うのが賢明とはいえ、朝から空売りが過剰になると、一気に跳ね返される展開もあるため、慎重に対応したいところです。
2317システナ、1928積水ハウス、3914ジグソー