物色の限界(1/29朝の講義)

「28日の日経平均はー549円の3万9016円となり3日続落。NY株式市場、前日の混乱から落ち着きを取り戻し、ダウ平均は136.77ドル高の44,850.35ドルと続伸したほか。ナスダックは391.76ポイント高の19,733.59と大幅高となった。」

証券マンの子どもが比較的良い学歴を持つ傾向があるのは、昔からよく言われることですが、それは資金的に余裕があるからというよりも、日常的に親がニュースを見て経済や政治について話す機会が多いため、小さい頃から自然とそうした知識に触れる環境があるからだと言われています。芸術家の家族が芸術の道を選びやすいのと同じように、環境が学ぶ姿勢を形成していくのかもしれません。

これは一般の個人投資家にも言えることで、「中居くんの話題」よりも「エヌビディアの決算」に関心が向くかどうかで、知識の積み重ねに差が出るということです。今回、週刊誌が以前の記事を訂正しましたが、それならばあの記者会見は何だったのか、という疑問も出てきます。穿った見方をすれば「裏でお金が動いたのでは」という話もありますが、株式市場でも一時的な話題で大きく動いた後、「特に問題ではなかった」「憶測記事だった」という流れになることは珍しくありません。結局、それが経済の話題になるか、芸能ニュースになるかの違いであり、そうした情報の積み重ねが個人の思考にも影響を与えていくのでしょう。

今回の下落で、空売りファンドが一晩で1兆円の利益を上げたと報じられましたが、米国ではすぐにSEC(証券取引委員会)が調査に動きました。一方、日本では昨年夏の急落を分析したレポートが後になって出されているものの、事件として取り扱われることはなく、「機械的な取引だから」という理由で終わらせています。つまり、日本は投資家の損失に対して非常に寛容であり、外資にとって「やりやすい市場」になっているということです。

東日本大震災の際、みずほ銀行がシステム障害を起こして送金不能になったことで、証券会社が自動的に追証を執行し、大量の投げ売りが発生。結果的に市場が急落したという事例がありました。しかし、この件についてみずほ銀行への追及はなく、「機械の故障は責任を問えない」として処理されました。本来であれば、送金ができなかった投資家の事情を考慮し、証券会社が対応していれば、異なる結果になっていたはずです。しかし、実際にはそのタイミングで外資が思い切り買いに入っていたのです。

こうした背景を考えると、日本市場は外資にとって非常に「やりやすい」環境なんでしょうね。

米エヌビディア空売り筋、約66億ドルの利益 「ディープシーク・ショック」で:ロイター2025年1月29日

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