3月2日:今週の市場の見方

今週の見方

今週の大幅な下落について、市場では「AI投資の減少が始まり、景気の流れが変わった」というもっともらしい説明がされています。ただ、自分はそもそも、法外な資金投入によるAI投資ブーム自体がバブルだと見ていました。本当にいくらかかるのかも分からないのに、何千兆円という莫大な資金が流れ込んでいたわけです。

技術は進歩するものですし、安価な技術の台頭は避けられない流れです。実際、ディープシークのような新しい技術が登場するのは望ましいことですし、トランプ氏の言葉にもあるように、最初に大きなお金をつぎ込むと、後になって損失が出るのも過去の市場の流れを見れば明らかです。

市場は下げすぎた部分もありますし、本当に力のあるものは回復するでしょう。しかし、一方でやり過ぎた銘柄は、一度戻っても鈍い動きになる可能性が高い。重要なのは、エヌビディアがどうなるかではなく、新しいテーマが生まれるかどうか。最近では、日立が量子コンピューター関連で大きく取り上げられていましたが、そこに「だから、何が必要なのか?」という視点が求められると思っています。

市場の現状と課題

今回の下落には景気の影響もありますが、1月のデータだけでここまで売る必要はなかったと感じています。特に、日本市場が世界の中でダントツに売られる理由は納得しにくい。

背景としては、損金埋め合わせの損切りが重なり、そのタイミングで月末、週末、30日ルール、さらには国内での医療費改悪問題、ウクライナと米国の外交問題、欧州選挙の不安などが重なった。これだけの要因が一気に市場にのしかかると、不安定な動きになるのは仕方がないですよね。

ネットでは「昨年夏の再来」と騒ぐ声もありますが、実際のところ、「買う気はないが、売る気もない」という空気が市場には流れていた。結局、今まで買われていた銘柄が売られただけで、もともと上がりもしなかった銘柄は大きな影響を受けていないのが実態。

もっと言えば、ここで損した人は年初から利益を出していた層であり、損していない人は最初から儲かっていなかったというイメージが強い。つまり、今回の下落はポジション調整の一環とも考えられます。

今後の展望

銘柄の入れ替わりが進み、リバランスもかなり行われました。クロス取引も相当行われ、市場は次のフェーズに入る準備をしているように見えます。

加えて、ビットコインの値崩れが一旦止まり、反発の兆しを見せています。とはいえ、日銀の動向や各種経済指標への警戒感はまだ続いており、市場では「二番底を確認するのでは?」という見方もあります。

今後の市場の動きは、メディアがどのタイミングでどの「カード」を切ってくるかにも影響されそうです。景気後退を煽るのか、政策の不透明感を強調するのか、それとも利上げ・利下げの議論に焦点を当てるのか。下げを楽しむような報道が続く中で、どの方向に市場が動くかが注目されます。

最後に

今の市場は、「新しいテーマを模索するのか」、それとも「素直に高配当株を狙うのか」という分岐点に来ているように思います。

自分としては、もう一度自社株買いを進めている企業を整理しようと考えています。乱高下が続くと、こういった基礎的な部分を見落としがちになるもの。

実際に、今回は自社株買いや増配を発表した企業も多く、押し目としてはチャンスのある局面とも言えます。市場のテーマが変化するタイミングを見極めながら、次の一手を考えていきたいですね。