狂い始めた世界(3/5朝の講義)

前日の市況「4日の日経平均はー455円の3万7331円と売り圧力が勝り、相場全体では軟調地合いとなった。弱い米経済指標とトランプ関税への不安により、NY株式市場でダウ平均は600ドル超の大幅安。」

トランプ大統領の巧みな手腕は、他人の発言を上手く利用して有利な展開に持ち込むところにある。ウクライナとの問題も、確かに相手側の理解不足や交渉姿勢の硬さが影響しているものの、本質的には単なる言い合いだから、どちらにも言い分があります。結果的に米国としては「支援しなくてもよくなり、ウクライナ側の譲歩が必須になる」という状況を作り上げました。

日本なら「仕方ない」という流れになりそうな場面でも、ウクライナの国民性として「全面降伏はできない」という意識が強く、ここに欧州の動向が絡んでくることで軍備拡大になります。結果として、経済の不透明感が増し、軍備拡大によって産業は一時的に潤うものの、国力の低下は避けられない。当然、欧州は米国との交渉で譲歩を求められることになり、そこからさらに関税もかけやすくなります。

今回の関税強化によって、米国の物価は上昇し、インフレの質が悪化する可能性が高い。単純なインフレではなく、消費の落ち込みを伴うインフレ(スタグフレーション的な状況)になりやすく、これが市場の懸念材料となっている。さらに、日本が為替操作国として特別課税を求められる可能性があり、自動車関連の関税強化は避けられない状況になりつつある。結果的に、世界経済は混乱し、最終的には共倒れの雰囲気が漂いながらも、物価だけは上がるという歪んだ世界になりそうな展開。

このような状況の中でも、意外と日本株が強いのが印象的。世界の混乱が深まる中でも、下がっていても活路があるように思うんです。今日の市場は一気に下げてしまった方が方向性が見えやすいのに、中途半端な下落にとどまると、かえって動きづらい。いろいろな要因が絡み合い、市場全体が「狂った世界」になりつつあるように感じます。経済指標も、政治的な動きも、関税問題も、それぞれ単体で見れば説明がつくが、すべてが絡み合うことで、今までの市場のセオリーが通じにくくなってきています。

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