3月7日:今日の市場の見方

「GSの売りとSQのシナリオ

昨日のLive。言うことが無いのではなく、強すぎる買い方に戸惑ったというのが正直なところ。あの動き方は、何か意図がないと買えない動きで、ロールオーバーなのか、買い戻しに見せかけた売りの三段攻撃なのか、とにかく恣意的な印象が強かった。特に、10年物国債が1.5%を超えた時点で買いがピタッと止まった。この水準は本来1年から2年かけてじわじわと上がるはずの金利水準。それが一気に到達したということは、換金を急ぐ動きなのか、それともトランプ政治による金融政策へのプレッシャーなのか、どちらかだろうと感じました。

ここで「まずい」と思わない市場関係者は、相当鈍感でない限りビビるはず。常識的には、こんな相場では投げ一択になります。何が起こっているのか判らないわけですからね。だから、自分は先物売りで対抗しました。ところが、市場は意外にも堅く、「何やってるんですかぁ~!」という気分。マルチ型運用にセットされてしまうと厳しい展開になるし、NY市場は一日中AI反応による上げだったので、持続性はないと話した通り。こりゃ、相当危ないぞ、と思ったわけです。

ドイツ市場が強かったこともあり、市場は楽観的に見えたかもしれない。しかし、ドイツ経済の状況は決して良くない。この状況は「不景気の株高」に見えるし、景気刺激策による財政出動ではなく、単なるマネーゲームの結果のように思える。日本市場も、防衛関連は過熱しすぎていて、すでに買ってはいけない水準に到達。一方で、半導体は新たな安価な技術の台頭により、AI関連としての期待がやや鈍化している。となると、次に狙うべきは「コテコテの内需」となるのですが、週末に向けてその余裕が市場にあるかどうかが微妙なところ。

今の市場の動きを見ていると、ゴールドマン・サックスの売りは37,300円前後にセットされているように見える。これは、SQに向けた形作りの動きだと考えられる。ロールオーバーは、基本的に安い水準の方がやりやすい。つまり、SQまでは市場に諦めムードを漂わせるよう、メディアを使ってコントロールする可能性が高い。この流れが続くなら、今の買いは短期的な動きであり、市場が意図的に作られた方向に動いている可能性を意識しながら、慎重に見極める必要があると思います。