4月13日:今週の市場の見方
今週の見方
乱高下も飽きが来たのか、需給に落ち着きが始まったのか、とにかく先週は疲れました。一喜一憂ではなく、下がると手を出しにくい報道が多く、上がると買う気になれない投資家が多かったというのが実情です。だとしたら、誰が買ったのかという疑問も出てきますし、噂は多いですが、真実は現時点では難しいという感じです。過去にこういう時の投資先と言われているところが殆ど下がり、ヘッジする場所がVIX辺りだけとなったのには少し驚きがありました。
市場の現状と課題
中国による米国債売却という話もありますが、過去と違って直接的な動き無しで行うこともあります。この場合は詮索せず、下げ要因が非常にシンプルでわかりやすく、「ダメ」というだけです。多くの人が先行きに不安を感じ、一斉に売って、最後はその損金を作るために売りが出たのだと思います。個人投資家も相当な売却を余儀なくされたと思います。
今回の市場の場合、特に売らなくても良いものが相当な下まで売られました。特に小型株は将来への期待で買われたのに、売った理由は現状の割高というもので、買った要因を忘れてしまったという心理状態だったと思います。
今後の展望
当然、「90日の延長」で何ができるのかと思いますが、世界的に日本と米国の動向が気になるようです。このことで関税問題の落とし所が決まり、犠牲規模もわかってきます。EUなどは反発して報復を考えているところもあり、動きを見てからという部分はあるでしょう。同盟国に対する見方もあります。しかし、セールスマン揃いの米国は簡単に腹を見せず、不利になってくると、防衛問題や為替問題を出し、困らせながら条件を引き出すという感じです。将来的にはどう決まっても、石破首相は怒られるのだろうと思います。
EUは米欧経済圏を目指しているので、日本の条件が決まった後、アジア諸国へ条件が確定したら、彼らは集まって協議すると思います。金額指定型の交渉になるでしょうが、いずれにしても彼らは損をしないように米国は動くことは必須です。今後、日本が不利になって「抜け駆けするからだ」と言われるのも近いだろうと思います。
最後に
この場面では、関係のない株式で下がりすぎたものや、バイオのように期待感があるものに限られると思います。逆に言えば、買えない物が分かるので、集中化して意外に個人投資家の挽回の糸口になる可能性も高いです。いずれにしても企業決算が読みにくい、または保守的に出す企業は避け、今後の交渉から夏の下落に注意しながら動くべきだと思います。