懐疑的な市場(4/21朝の講義)

非常に強い市場が先週の木曜日と金曜日に続きましたが、多くの市場関係者は懐疑的です。筆者もその意見に同意しますが、位置的なことや企業の実力を考えると、今は普通に安い物が多く感じます。そして、非関税障壁の恩恵を受けている企業には少し過熱している部分もありますが、年金資金の配分が終わったことから、下がった株式で「売られる理由のない物」が二番手として買われる傾向が見られます。

恩恵が無くても、普通の鉄道や運輸などの内需株に目を向けるのも一つの見方だと思います。実際、今の時期はそうした見方が出来てもおかしくはありません。しかし、実体として景気の減速を嫌う市場では、織り込んだとしてもこれから半導体規制から始まる動きや、90日後の壁があります。もし日本が条件を丸呑みした場合、過去の1989年の日米構造協議のように産業構造改革を行う可能性もあります。そうなれば、新しい底値になる可能性が高いです。現状ではまだ何も進んでいないため、需給で上がることには納得しにくい部分があるのも事実です。

したがって、過熱した恩恵を受けている企業グループの出遅れや押し目は長期的に買えると考えますが、過熱しているものは買いにくいと感じます。TOPIX型の反転もGPIFなどの動きを見ながらになるため、連休前に力を入れて買うわけにはいかない。ただ、この休み中のサンデー取引で世界の株式が小高くなり、市場に一定の安心感が出てきた模様です。こうした状況では焦らず、投資の基本通りに、いつが危険か、いつ関税が始まるのかを気にしながら、ポートフォリオを作ることが重要だと思います。

3141ウエルシア、3962チェンジ、9433KDDI