5月2日:今日の市場の見方

「冷めた市場になりそう」

この会談は最初から、向こうがどこまで譲歩するかという話でした。日本としては、できることが限られており、最低でも10%の関税にしないといけないんですよね。その譲歩自体が最初から無理な要求に近くて、返答しようがない状況です。結局、向こうの腹一つで、加えて日本は東南アジアで活動をしているため、これ以上の譲歩は不可能です。

それでも、何とか「よくやった」と評価されるのがいつものパターンですが、もし強行されれば、経済は手詰まりとなります。現状では税の軽減や関税の緩和が進み、市場は強くなるという見方が大勢ですが、その見込みはあくまで想像に過ぎません。あの急落時に、個人投資家を陥れたメディアの報道はどうかと思います。現在は「良くなる」といった報道が前面に出ていますが、個人投資家はその切り替えが難しいと思います。

よく見ていると、昨年の3月に天井を迎えた銘柄が戻りつつあり、投げ売りされた株が反発しています。過剰反応で叩かれたものが上がるという状況ですが、すべてが作り物のように感じてしまいます。ですから、端株が非常に動きにくくなっていて、個人投資家の参加率も連休の谷間ということもあって、非常に少ない状況です。その中で、インサイドの情報を持った外資が買い上がってきたということです。先日から指摘したコールの大商いの位置まで上がったわけですね。

外資はヘッジファンドなどを含め中間決算がありますが、良い数字であれば、SQ後は少ししんどいと思います。37000円以上でSQを迎えたいと想像はできますが、最終的には彼らが決めるということで、冷めた市場になりそうですね。こうなるのはあまり良くないことだと思いますが。