5月9日:今日の市場の見方

昨日もインサイドな銘柄が動きましたが、三菱食品なんかは、某大口投資家が大勝負していた株式でした。前日の鳥居薬品の話もそうですが、少し市場には漏れがあるように感じます。他にも、買うか買わないかの玉関係の動きや、自社株買いのレベルなどもあり、トランプ政治のおかげで外資のインサイド取引よりも、売買の動き自体に辟易してしまいます。

自分がインサイド側だと儲かって良いとは思わないですが、こうした部分を自分で考えることが大事だと思います。企業は現在、設備投資はしにくいですが、効率化は進めています。要するに、90日延長になった今、どのような展開になるかを見ないと、先に進めにくいというのが実情です。米国の法人税の動きが掴めれば、安い法人税で工場も出せますが、計画から1年、土地の手当て、建設、人材確保という流れでは、現状、すぐに動ける企業は少ないです。

だから、自分が思うのは節約ということであり、技術向上とスリム化がテーマです。資金を使うとしたら、新しい事業の育成や市場開拓ではなく、TOBが一番楽だと思います。特に親子上場の場合は自社株買いをしても良いですが、同じ資金を使うならTOBで重複する部署を統合し、人員の有効活用など、新しいDXを導入してシステムの変化を狙いますよね。

そのため、現預金を多く持っている企業は再編を進める可能性が高いです。そういう意味では、トヨタグループの動きは素直に見えます。50%以上をグループで保っている企業の親会社が現預金を多く持っている企業を狙うという考え方でいくならば、偶然が偶然ではないと考えます。そしてその発想は、「物言う株主」と呼ばれる人たちも着眼点として、資産効率を指摘してきますから、「財産」という感覚が変わってきているんですよね。

使うからこそ財産であって、日本のように「いざとなったらあの土地がある」といった考え方とは違うのです。