銘柄記録5月11日:今週の市場の見方

5/11備忘録:銘柄まとめ(推奨ではありません)

3636 TISは独立系のITサービス企業で、以前から内需型の好業績企業として取り上げてきました。今回は、発行済株式数の5.1%にあたる1200万株の自社株買いを実施するとの発表があり、株価は週末に急騰しました。押し目を狙う投資家にとっては、需給面での好材料となる可能性があります。金融向けの大型案件が一巡したものの、産業向けの案件が増加し、価格転嫁が進んで収益率も改善しています。地方自治体のIT化の進展も追い風となり、今後の業績が期待されます。

7673 ダイコー通産は電線・ケーブル・通信機器を扱う商社です。大型案件の一巡や仕入れ価格の高騰が影響し、業績が伸び悩むとの見方もありましたが、CATV向けの需要が大きく伸び、価格転嫁も順調に進んでいます。今期はデータセンター向けの電線需要が期待されており、デジタル防災行政無線の導入など、新たな技術を活用した案件も増加しています。光ファイバー網の構築など、今後の成長が期待される分野が多くあります。

4118 カネカは、合成繊維、樹脂、油脂、医療機器、電子部品など多岐にわたる製品を手掛ける企業です。コエンザイムQ10などのサプリメントは一般にも広く知られています。カテーテルやヘルスケア分野も高水準で推移しており、塩ビの需要も堅調です。東亞合成との製造委託を解消することで、今期以降は収益の幅が広がる可能性があります。株価は半値戻しの水準にあり、原油安による原材料の調達が容易になることや、海外でのサプリメント需要の増加が期待されます。

9076 セイノー運輸は、路線トラック業界で最大手の企業です。運賃の改定が収益を押し上げ、M&Aで取得した企業の業績が今期からフル寄与しています。自動車販売の減少や人件費の上昇、外注費の増加などの費用増があるものの、これらを吸収する形で業績が堅調に推移しています。倉庫の効率的な活用や無駄のない管理が進んでおり、外部の倉庫も積極的に活用しています。現在の物流状況は安定しており、ガソリン価格の低下が追い風となっています。