こりゃ手強いわ(5/12大引けの講義)

現在の市場は、ニュースや噂、憶測に大きく影響される「ニュース相場」の様相を呈しており、仕手筋の相場と似たような状況です。このような相場環境では、主力銘柄を中心に投資を行うのは難しいと感じています。大引け時の売り注文を見ていると、どこかの投資家が売っているのだろうと推測できますが、時間外取引のNY市場を見ていると、普通に考えて株価は高くなるだろうという予測ができます。また、減税の話題や中国の関税問題が市場のハードルを低くしている状況では、売りよりも買いの方が有利に働くのではないかと感じています。

しかし、こうした状況の中でも外資系投資家が相当売ってきていますから、私が以前から指摘しているように、10%の関税で合意が成立した場合、最初は市場が好感するかもしれませんが、その後の展開によっては、米国は良いとしても他国の状況や企業ごとの影響が大きく異なる可能性があります。さらに、企業が努力して利益を上げてきた場合、次の大統領が今回の成功を受けて、個別対応で新たな政策を打ち出すかもしれません。

このように、市場は予測が難しく、強い銘柄が突然下落することもありますし、逆に下落した銘柄が再び上昇する傾向も見られます。そのため、大引け時の売り注文があっても、夕場に強くなることもあります。これは、外資と国内勢の動きの違いを感じます。

ただし、来週以降は簡単に上昇が続くとは限らず、買い戻しの一巡があるかもしれません。そのため、やはり好業績で割安な銘柄を狙うという基本的な投資スタンスは変わらないと考えています。

8002丸紅、7970信越ポリマー、155A情報戦略