7月6日:今週の市場の見方
今週の見方
今年の市場は、「この週は難しい」と思ったときに限って強くなります。今週はETFの配当金捻出売りや、関税の猶予が9日までということもあり、トランプ氏からの「御手紙」も予想されています。通常、このような状況では「上がらない」「様子見」という姿勢が取られることが多いのですが、この状況でも「買う姿勢」を維持しないと、次に上がった時に手が出せなくなる気がします。そういう意味では、見極めながらも、どこが買われているのか、全く駄目なのかをしっかり見ておくことが必要です。
トランプ大統領、12カ国の関税文書に署名 「7日に送付」:日本経済新聞2025年7月5日
市場の現状と課題
例えば、週末の高値からの下落はETFの配当金捻出の換金的な売りの影響だと考えられます。もしトランプ氏の発言が市場に堪えているのであれば、途中での反転はなく、外資系が休んでいたため資金が続かなかったものの、底堅い動きになりました。朝から下がっていたグロース系が強く、関税に対する恐怖は一度終わった感じです。60%や70%の関税なら仕方がないとしても、少々の数字なら「下がれば買い」というスタンスができつつあると感じています。
過熱と指摘した40800円台から調整を経て1400円の下落がありました。その水準でも売りが大きく増加する銘柄が多く、通常であれば外人買いが売り始めて下落するものですが、日本人が売り崩す市場は見たことがありません。そのため、どこかで明らかな買い要因が現れて、買い戻しが始まるような状況が必要だと感じています。
今後の展望
今週の見通しとしては、関税の水準がどうなるかに注目しています。選挙などで交渉が遅れる状況になる可能性があり、手紙の内容が鍵となるかもしれません。また、意外にSQを狙う動きがあるかもしれないというイメージを持っています。多くが弱気なので、その反動で強気な動きが見られるかもしれません。水準が低くなった株式を探し、グロース系や逆張りをしながら感触を試していくことが重要です。
最後に
関税問題やSOX指数に異常が見られる場合は、この水準で割り切って手仕舞いする判断も必要です。7月の傾向として、月の半ばから市場が変わりやすいという点を考慮し、製造業の多い3月物1Q決算が控えているので、注意が必要です。弱気が多すぎるようなら、その逆を狙ってみてもいいかもしれません。