なぜこの時期に?(7/10朝の講義)
「9日の日経平均は+132円の3万9,821円となり、続伸。米国株式市場は上昇。ダウ平均は217.54ドル高の44,458.30ドル、ナスダックは192.88ポイント高の20,611.34で取引を終了しました。」
雰囲気としては「今日は強いな」と感じた昨日だったんですが、それでも「なぜこの時期に?」という疑問もありましたよね。トランプ氏は課税強化を再び強調していますし、日本の交渉も「選挙があるから」と言いつつ、正直あまり進んでいないのが現状。企業業績が想定より良かったとはいえ、「アメリカ・ファースト」の流れで米国は良くても、関税が発動されたら“先買い”が入る可能性もあるだけに、普通はポジティブに解釈するにはちょっと難しい局面だと思います。
製造業は特に厳しい状態で、景況感の先行きも自動車関連なんかはかなり重たかった。今の物色の流れを見ても、在庫調整の影響が残る“判断の難しい分野”に目が向いている印象で、言ってみれば“薄氷の強気”って感じなんですよね。しかも今日はETFの分配捻出による売りが1兆円近くあるわけで、本来なら「今日の引け勝負」になるはずなのに、それを前にして先に買う動きがあるのは、やっぱり不思議に感じます。
それでも、エヌビディアのような銘柄を中心に「景気に対して強気」のムードが出ていて、「市場は市場に聞け」なんて言われながら、上値をどんどん追っていく展開に。このあたりが、「予想」と「事実」のギャップの難しさで、流れを見ていると、頭で売り判断した人たちがこの市場ではうまく動けなくなっているようにも感じます。
なんというか、SQ以降の買い要因って、もう“ムード次第”なんでしょうね。こういう日は“寄り天”が続いてた背景もあるので、つい「今日もそうかな」と思って動くと、逆に厄介なことになりそうな気がしますよね。
3197すかいらーく、3083スターシーズ、6981村田製作所