物色が見えにくい(7/14お昼の講義)

朝から日立が急騰して、トヨタが上昇してくると、市場で言われている「関税が不透明」といった流れとは、ちょっと違った雰囲気になりますよね。かといって、先週強かった「在庫が進んだ」系の銘柄は一気に売られていたりして…。結局のところ、買われていた株が売られ、売られていた株が買われているだけなんじゃないかと思っています。もちろん、「早く下がっていたから整理が済んでいた」という見方もあるかもしれませんが、これでは運用系が入りにくいですよね。

要するに、全体の方向性としては「下は堅い」という印象があっても、何が買われているのか見分けがつきにくいんです。「じゃあ何を買えばいいの?」という目線が養えないままなので、売買も非常に雑になっていて、どこから攻めていいのか分からないような“強さ”になっている。うっかり買うと、今日上がったものが明日下がるなんてことも普通にありますから、それでは運用系は動けないですよね。

トランプ関税を抜きにして考えるのがいいとは思うんですが、関税理論自体は市場ではもうある程度理解されてきているのに、トランプ氏がそれを理解していないように見えるのが問題なんです。たとえば、銅のようなものに関税をかけてしまうと、産業全体がおかしくなるんですよね。EUやカナダ、メキシコに対しての関税も、最終的にはうまく調整してくるとは思いますが、実務者が考える“関税経済”の基本をトランプさんは理解していない。つまり、必需品や重要な商品には関税をかけないという流れがわかっていないように見えます。

市場全体が混とんとしている感じなんですよね。

6330東洋エンジニア、9989サンドラック、130A VERITASINSTLIC