7月15日:今日の市場の見方

どんな商売で儲けを出すかって、本当に難しいですよね。自分自身、今は「儲けること」よりも新たな事業を考える方向にシフトしています。そうなると当然、そのための「費用」というものが出てくるし、それを最低限でもカバーしようと思えば、ある程度の資本詰めが必要になる。そう考えたときに、現状の予算でも仕方ないというか、はじめから弊社は資金はカツカツでやっているという事になります。

何が負担になるかって考えると、スタジオ代などがかかります。企業IRなんかでも、レンタルスタジオと撮影スタッフを入れると1回で20万円近くかかってくる。業界的には企業側が出すのが当たり前なんですが、自分としては色をつけたくない。だから、企業さんには無料で協力してもらってます。それは、単なる「自己主張だけのIR」にしたくないからで、視聴者の勉強になるように工夫しているつもりです。自分はノーギャラでやってますが、他に人が関われば当然ギャラも発生します。

Live配信も、最近はかなり負担が大きくなってきています。有料で見てくださっている方からしたら、「少しは何か喋れよ」と思うかもしれませんけど、言うことが本当に見当たらない日もあるんです。特に、昨日の朝のような恣意的な市場では、あえて解説することが逆効果になることもあるし、「高くても注意が必要な日」っていうのもあるんですよ。それでも、なんだかんだで月に100万円弱の予算がかかっています。だから、最低でも弊社の運営には月に400万円クラスの売上が必要になります。我々とスタッフが手弁当でやってて、これですからね。

ここで言いたいのは、最低限の資本というのは本当に大事なんです。これは企業にとっても同じ。「関税分を節約」といっても、資金の1割が減るだけで、固定費に対してはもう無理という企業は少なくないと思います。
わかりやすく言えば、利益率1割というのは製造業ではかなり優秀な方。その1割が減ったら、実質利益はゼロになるということなんです。もちろん、工夫はするでしょうが、この関税というのは、そういう視点でもイメージしておいた方がいいと思いますね。たとえ関税率が25%以下で落ち着いたとしても、今の利益を維持するのは簡単ではないです。

むしろ、現地生産ができている自動車の方が、比較的有利に働くとも考えられるし、だからこそ米国は強気なんですよね。
それでも厳しいのなら、他の産業もあわせて考えておくべきでしょうね。