7月17日:今日の市場の見方

1人になりたいと思う反面、1人は寂しいとも思う——年を取ると、誰でもそこそこそう感じるものだと思います。
先日、母の三回忌に行ったんですが、99歳で亡くなったこともあって、昔の友人たちも多くが先に旅立っていましたし、最後の5年間は入院していたので、人と会話することも少なくなっていました。それでも兄貴に「アルバムを持ってきてくれ」と言うもんですから見せていたら、写っているのが孫なのに、私や兄貴だと思い込んで「こんなところ行ったかねぇ」なんて話していたそうです。

写真って面白いもので、たしかに兄貴と私の息子は似てるし、自分と兄貴もよく似ています。でも息子のほうが、自分ともっと似てるんですよね。だから間違えるのも無理はないけど、当人には記憶があるから自分とわかるし、似ていても子どもの頃の写真だから、兄貴の子どもにとっては「おじちゃん」でしかないんですよね。

まあ、そんなことをふと思ったりするわけです。
この市場も、関税がどんな数字で決まろうが、自分はきついと思っています。それが基本で、すでに一度底を売ったんだから、下値の確認は一巡してると思います。ただし、だからといって大きく買う必要もなくて、選挙もあるし交渉もある、つまり動きにくい市場だと思うんですよね。それでも、過熱気味に上がってきたら、それはそれで要注意で、自分としてはあまり信用はしていません。

何か悪かったところが良くなった、という見方ができるものや、選挙後の思惑で動きが出る前なら、仕込んでもいいと思います。ただし、もう動いてしまっているものは、「いつ売るのか」がテーマですよね。昨日も「金魚鉢相場」と言いましたけど、ある意味では竹藪みたいに、景色がどこまで行っても変わらないような、そんな相場に見えるんです。どこが出口か、どこに向かってるのかが見えにくい。

好決算に反応が薄いのを見ても、一定の織り込みがあるから、関税次第では一度揺り戻しの調整があるかもしれません。個別株の弱さや、逃げ足の早さを見ていると、下げ相場になったときにはちょっと厄介かもしれませんね。一方で、関税減額や「出尽くし」で上昇する展開も考えられますが、それはそれとして割り切って、「まずは口座を守る」方に気持ちは傾いています。