銘柄記録7月20日:今週の市場の見方

7/20備忘録:銘柄まとめ(推奨ではありません)

5602 栗本鉄工所は上下水道管の製造・販売を担う「社会インフラ事業」と、産業機械製造の「産業設備事業」が、それぞれ売上の半分程度を占める企業です。社会インフラは安定性があり、産業設備は成長性があることから、景気の変動にも比較的強い事業基盤だと思います。特にインフラ整備は国土交通省が後押ししていることもあり、当面は増加基調が続くと見ています。PERやPBRも東証プライム平均より低めで、割安感があります。中期経営計画では配当性向50%を目指す方針が示されており、自社株買いの意向も明言されています。こういう銘柄は、産業構造に変化が出ると一気に評価されやすいですから、押さえておいても良いのではと考えています。

2802 味の素は『味の素』の製品開発を起点に、アミノサイエンスを武器として調味料や食品だけでなく、ヘルスケアや電子材料などにも展開している企業です。2026年3月期の事業利益は前年比+13.0%の1,800億円と会社は見込んでいます。食品事業では今後も値上げ対応が進む見通しで、ヘルスケアなど成長分野の比重が高まりそうです。当期利益についても、1,200億円が視野に入ってきており、中期計画では事業ごとの利益率向上を進めて、2031年3月期にROE20%達成を目指すとしています。長期での視点が必要な銘柄ですね。

9005 東急は民鉄最大規模の輸送会社ですが、前期は不動産分譲が進みすぎた反動で、現在は物件不足から足踏み状態。このあたりが嫌気されて、決算発表前に株価は軟調でした。ただ、ホテルの客単価は上昇していますし、インバウンド需要も堅調。さらに新車両投入などもあって、来期以降は回収局面に入ると見ています。また、渋谷の東急百貨店旧本店部分の開発がこれから本格化し、大規模再開発も7合目まで来た印象です。このような長期視点で考えると、今の低迷局面で少しずつ組み入れるのも悪くない選択肢ではと思います。

9418 U-NEXTは動画配信や音楽系コンテンツのサブスク事業を展開。課金会員数は着実に伸びていますが、為替の不安定さでコンテンツ調達費が読みにくい状況。また、改編特需が一巡したこともあり、直近の決算はコンセンサスに届きませんでした。とはいえ、POSシステム開発や動画サービスの多角的な展開により、企業としての収益構造が少しずつ変わってきた印象です。業務効率化やサービス強化にも注力しており、中長期的には“動画配信会社”から“総合IT系サービス企業”へと脱皮する可能性もあると思います。