7月20日:今週の市場の見方

今週の見方

選挙は確かに気になりますが、政治の流れとしては、野党が有利になれば景気刺激策、保守が過半数を守れば「財政健全化」路線という、今の姿勢は変わらないと思います。いずれにしても、景気刺激策自体は何らかの形で出てくるはずです。

問題は、アルゴリズムがそれをどう反応するか、という点ですよね。たとえば、石破首相が続投でも「失望」と受け取られたら仕方ないし、逆に保守が惨敗した場合には、売りのアルゴが出ることも考えられます。

市場の現状と課題

自分はよく思うんですが、支持率が下がった首相が交代するのは「民意の総意」であって、決して悪いことではないし、むしろ人が変わることで良い方向に向かうことも多いと思っています。今回は政策の中身を見ても、野党が「大連合」を組めるような土台は無いでしょう。

ただ、野党側の政策はほとんど「消費税減税」か「廃止」なんですよ。右も左も関係なく、今の保守を崩すためにはそこしかなかった、という感じで、正直そこまで大した案とも思えないんですよね。参政党は少し違う視点ですが、あれもトランプ氏がなぜ人気あるのかと似た部分があります。ただ、日本は米国のように世界のルールを変えたり、消費をけん引できるような立場じゃないですしね。

だから、自分としては、これまで買いで入ってきた海外投資家が、日本株をここで手放さないのはよく分かります。今の市場は外人買いと自社株買いが支えていて、売りは信託からのものが多い。金利高に伴う、ルールに従った運用のリバランス的な売りですよね。なので、どっちのフローが長く続くのか、それが鍵になると思います。債券の比重を高めてきた流れなら、今週あたりでそのトーンが一旦止まってもおかしくはないです。

今後の展望

自分は夏相場って本当に苦手なんですよ。というのも、需給がすべてを決めるような場面なのに、そこへ無理やり政治だの経済だのがくっついてくるからです。確かに関税や選挙は大きな要素なんですが、それ以上に、この時期は「需給」が一番影響してくるんですよね。

正直、一番怖いのは10月ぐらいの経済だと思っています。その頃には企業の数字や、関税の影響で世界の景気動向がはっきりしてきますからね。もう、本当にスーパーノイズですよ、トランプさんは。

今週から3月決算企業の発表が始まりますが、価格的にはある程度織り込まれているのは分かります。ただ、この先の経済環境はかなり不透明です。でも、そんな中で「最悪の流れが出尽くし」と捉えて、需給主導で買いが入るようであれば、そこから夏枯れ相場とは思えないほどの青天井もあるかもしれません。

最後に

とはいえ、自分としては無理せずに「結果を見てから動く」姿勢でいこうと思っています。今は焦って仕掛けるような場面ではないですし、走り出した方向に素直についていく方が、リスクも抑えられますからね。

その一方で、この「今週の見方」では、もう少し先を見越して、備えるスタンスで臨みたいんですよ。今すぐ上がらなくても、常識的に考えて先々で評価されるであろう銘柄やテーマを、丁寧に拾っていく。そういう視点を持って、今週も過ごしていきたいと思います。