売りたい(7/24お昼の講義)
「24日前引けの日経平均株価は続伸。前日比812.18円高の4万1983.50円で前場の取引を終了した。」
個別株は、跳ねているものを除けば基本的に売りが先行しています。全体として「これは上がるな」という感じには見えない流れで、日経平均は信じていても、相場そのものは信じていない…そんな、なんとなく冷めた買い方に見えますよね。もし本当に「上がる」と思っているなら、割安な銘柄や好業績の株を「俺が俺が」と買っていくはずなんですが、今はそれがまったく見られない。だからこそ、上がっていても違和感があり、売り方も買い戻しに踏み切れず、結果的に“強さ”が出ているような展開だと考えています。
とはいえ、それでも日経平均は4万2000円あたりまで進んできていて、この強さは相当なものです。ただ、ちょっとダレてくると逃げ足も早くなって、こういうときは買い戻ししにくい反面、利確は進んでしまう…そんな微妙な空気になりますね。この手の相場だと、「明日は週末だし、やっぱり売っておきたいな…」という気持ちが強くなるのも分かります。
ところが、引け前に弱かった半導体関連が底上げしてきたり、「もう高くて手が出せない」と言われていた日立やNECあたりが引っ張ってくると、市場としては「やっぱり本命はデータセンター関連なんじゃないか」という見方が出てきて、また日経平均が底堅く見えてくるんですよね。ただ、冷静に考えれば、製造業には業績の下方修正のリスクも高いわけですし、正直、嫌な面も見え隠れしています。今回の上げも、やはり“需給”によるものであって、あまり楽観しすぎるのもどうかと思います。
ですので、相場のスピードが一気に速くなったときには、ちょっと注意しておきたいところです。それでも、ここまで腰を据えて“土俵の端”まで追い詰められてからというもの、なかなか下がらない相場が続いているのも事実です。循環物色もうまく回っていますし、中国関連か、あるいは上下水道関連あたりが引き続き意識されそうな気がしますね。
5602栗本工業、8306三菱UFJ、6981村田製作所