7月25日:今日の市場の見方

基本的には「強い」と言われていても、じゃあ何が強いのか、というのが今ひとつ見えてこないんですよね。たとえば、上がっている日立やトヨタにしても、理由は分かるんだけど、そこまで人気化するような材料なのかといえば、ちょっと疑問です。だから、自分としては少し引き気味の見方になりますし、正直いって信頼性はあまり感じません。特に自動車関連なんかは、「最悪の事態」は避けられたとしても、じゃあ本当に安値圏まで売られたのかといえばそうでもなく、単に出遅れているっていうだけの状況です。それ以上でも以下でもないというか。

データセンター関連も、もちろんテーマとしては悪くないと思います。ただ、循環物色の流れから見て「狙える」としても、昨日のような大暴騰型の動きになると、さすがにどこまで上がるのかという自信は持てません。買い戻しが入るとしても、「他の産業でちゃんと収益が立っているのか?」という疑問も出てきますし、動くから買うというのは、昨日の前場くらいまでの話。しかも、もしそれが材料株の活況に支えられているならまだしも、今の地合いってそういう雰囲気でもないですからね。

ということは、やはり今は“そこまでの地合い”だと割り切るべきで、自分が買うなら上下水道関連のように、どの政権になってもある程度は政策として打ち出されるであろうテーマのほうがいいと思います。高市銘柄みたいな原発関連に気の早い人たちが向かう気持ちも分かりますが、今やるべきことは何か、それに対して株価がまだ低い位置にあって、かつ受注残が多い企業を選ぶべきじゃないかと考えています。逆に、この地合いでもまったく動かないような銘柄は、いったん売って組み直したほうがいい気がします。中国関連も視野には入れたいところですが、やはり昨日の動きを見ていると、途中から重さが目立っていました。

そういう意味では、「逃げるのもまた相場」というイメージで臨んでいくほうが良いと思います。