9月17日:今日の市場の見方

この市場は本当に判断が難しいところが多いですが、いつの間にか多くの識者が「ここから株価は大幅に上がる」と言い始めていますよね。その言い方も確信に満ちてきていて、相当強気の理屈が具体的になっているんだろうと思います。ですが、自分はやはり「金融相場でなければここまでは無理」だと思うんです。そして金融相場だからといっても、米国はスタグフレーションの可能性が高く、物価高が気になるんですよね。

日本でも金利を上げる方向性がちらほら言われていて、日銀も金利を上げたいようですが、過去の物価高を目指すのは良くないと自分は思います。結局いつも最初はコストプッシュ型の物価上昇ですが、途中から「普通の値上げ」に変わっていきます。米国関税の逆で助かる部分はあっても、結局は高い価格に移行するんですよね。ある意味、消費税の引き下げなんて言いますが、牛肉なんかの関税を下げた方がよっぽど効果があるんじゃないかと思ったりします。

もちろん、それぞれに意味や理由はあるんでしょうが、基本的にはそういうことです。だから一度本格的に見直していかないと、その傘の下でぬくぬくしている人は多いまま。米問題だって供給調整次第ですから、政府がいくら策を打ってもダメなときはダメ。「回さないから」と言われたら外食チェーンなんて一気に大変になりますよね。

まあ、そういう状況を打破していかないといけないんですが、果たしてそんな総理大臣がこの候補の中から生まれるのか…という疑問はあります。なんだか物足りないし、それじゃ株価上げの材料にはならないと自分は思います。市場は今、何を材料にしようとしているのか、正直よくわからないですね。