9月26日:今日の市場の見方

儲け話が非常に多いと「天井」と言いますが、今は本当にそういう話が無いんですよね。営業マンが「ソフトバンクで大当たりした」と話していましたが、それも結果論的な成功であって、狙ってのものは難しいと思います。オリオンビールが賑わいましたが、こういう新規上場株が動き始めると、需給に変化が出るというのは確かにありますよね。

9月末は権利の多い時期で、判断は本当に難しいです。売り方は配当分を後から取られるのでこの辺で買い戻ししておきたい。一方で、配当を嫌って値下がりリスクを避けたい人は売却もあります。さらにリバランスも多いし、外資系の付け替えも多いでしょう。結局のところ、この先の動きは不可解というか、一定の実力者によって左右されるという感じです。

今の市場は、上がっても過熱感が無い。だからプロの間では「10月頭に走ってきたら4万7000円あたりがターゲット」と言われています。しかし、実際にここから買えるかというと、NY株を見ても分かる通り、数日間は買いづらい展開が当たり前。水準も高いし、外資は税金対策もある。日本企業だって、買い戻しが一巡したら「無理から買う」なんてことはしませんよね。

普通、新しい運用はすでに高いものは避ける傾向があります。割安で好業績、あるいは今期は不利だったけど来期は通常に戻るような株式に向かうのが自然です。そうした売買がナーバスに続く中で、円安による日本株の水準の高さは警戒されています。ところが、過熱感が無いから投げが出ても吸収され、反転してしまうんですよね。

強気な見方をするプロが多いのは、経験則から「上値に対する重さが無い」と感じるからなんです。ただ、それも一つの錯覚。裁定買い残を見れば分かるように、ここで買い戻しが進んでしまえば、今日あたりで需給が逆転するとも言えるわけです。

要するに、分からない時間帯に入っている。だから自分は警戒しながら見ますが、かといって弱気まではできない、という状況なんですよね。

面倒くさい相場だと思いますよ。