9月28日:今週の市場の見方

今週の見方

月替わりを前に急速に動いた先週末。今年3月の配当落ち後に大きく下がった記憶をメディアが流していましたが、その前までは「買い安心感」があっただけに急な展開でしたよね。筆者は需給が読めないと繰り返していましたが、既存の銘柄で動くのは危険が多かった。下がる好業績株や、来期中身が良くなる企業に向かうようにと話してきましたが、隙の無い単調な上げの時には、必ずトラップが仕掛けられているものです。過去の事例やアノマリーを知っておかないといけませんし、それを崩すのが金融相場。その結果、相場が崩れることも多いのです。いずれにしても、市場は高くなったレシオなどから一休みしたかったのだと思います。

市場の現状と課題

日本時間になると海外の様子と違うことが多く、リバランスや配当環流の先買い、売りなどは計れないのが常識です。3月末の波乱もそうした中で起きました。その時は「懸念」という投げでしたが、今回は「買い過ぎ」の段階にあるため、調整が始まれば長引くのでは、というイメージを持たれやすい状況です。

自分も繰り返し書いてきたように、この先の流れは本当に読みにくい。47000円と言われればそうだろうし、44000円と言われてもそうだろうと思うくらいです。ただし、過熱したものは買わない姿勢を基本にして、先週からはカード会社や銀行、電鉄といったバリュー株や割安好業績企業に振り分けました。半導体関連にこれ以上付き合うのは少々危険だと感じたからです。

今後の展望

調整になれば、そのときに買うのはそうしたポジションの銘柄であり、関連株から探さないといけません。結局、上は高いのでしょうが、日本は米国から優遇を受けているのも確かです。ただ、ここからは景気の問題や、新総裁の下でどう変わるのかといった課題が山積みです。株価は高くても、政治も経済も先行きは不透明。そのため、この場面では「強いな」と思っても、来年用の銘柄を仕込みつつ様子を見ながら動くのが現実的だと思います。

最後に

こんな不透明で難しい時期に株が上がるのは正直納得いかないですがね。「懐疑の中で上がる」とは良く言ったものですが、金融相場は理屈が無く、主体者次第。だからこそ無理はしないようにしています。