10月21日:今日の市場の見方

大阪IR関連が動いてくれたおかげで、個人投資家にも少しずつ動きが出始め、日経平均の上げに対する反応が良くなってきましたよね。単純に寄与度の高い銘柄で動いてはいますが、その中でもテーマ性や動きが出てきたと思います。AIのもう一歩進んだ部分や、好業績で売りにくい銘柄、含み益が増えてきた金融株なども視野に入ってきました。

ただ、本当に今回の上昇は、悪い材料を短時間で消化する傾向があり、「だったら何で売るの?」というくらい激しい動きです。AIトレードに自動売買が連動しているからトレンド追随になりやすく、一度下がるとスピードも速いんですよね。でも、それが夜中に解決することが多くて、そこから米国の政府閉鎖問題が片付いたり、米中貿易問題が収束に向かうと、自然にまた上がっていくという展開です。

本来なら、そういう悪材料が出た時には下がったままになるのが普通ですが、この市場は“片付いたら上がる”どころか、“片付きながら上がる”という、恐ろしいほどの強さを見せています。だから、アップルの好決算や高市氏の首相就任など、すでに織り込まれていても良さそうな話題までも、次々と買い材料にされていく。最後にはETFのリバランス買いまで加わってくるんだから、いや、ほんと信じられないですよね。

でも、本当の意味では問題も多く、買い要因が“勢い”そのものになっているのが怖いところです。だからこそ、史上最高水準の空売り量になっているんですが、その売りすら一気に飲み込んできそうな気配もあります。いやぁ、この場面でリスクオンを取るなら、もう人気銘柄以外では勝負できない——そんな相場だと思っています。