11月18日:今日の市場の見方
週末にコートを出したんです。今朝はそこまで寒くはないのですが、昼間は気温が上がらないらしいんですよ。実際に着てみると、街を歩くぶんには良いのですが、電車内は暑くて、すでにマフラーまでしている自分はなんかしんどいですね。かといって、外せば寒いし……と思いながら電車を見渡したら、半数がコートやダウンを着ていて、自分くらいの高齢者はほぼ全員着ていました。高齢者は寒暖差に弱いのかと思いますが、そんな中で外国人が半袖でいるのを見ると、「元気だな」と思う反面、「いや、身体大丈夫?」と心配になったりします。
外国人の感覚の違いは、市場の“感性”にも出ます。昨日も話しましたが、AIの解釈にしてもそう。半期が好業績なのに通期を見直さない企業に対して、日本人は「後日、増額修正だろう」と見ますが、AIは「後半失速」と判断するんです。そりゃそうですよね。進捗が6割超えているのに通期を据え置くということは、後半は鈍化するしかない。机上の計算としては正しいですが、日本的な“空気読み”の発想とは違います。
つまり、企業が正しい見通しを出さないことが“罪”とされる海外に比べ、日本は「減額修正を嫌うから据え置く」という文化がある。このギャップが決算発表の受け止め方を大きく変えるんですよ。そう考えると、増額修正でも売られるケースがあったり、決算跨ぎのリスクが広範囲で怖くなる理由も分かります。
そんな中でNY株が下落。先取り相場が続くなか、先行きが読めない企業が多くて「儲かる幅」のイメージが違ってしまう。米国は正確な数字を出してくるのに、日本は通期を見直さない。これが同時に反応するから、今回のように“5万円の日経平均”が買われすぎに見えてしまうんですよね。
今回見ていて気持ち悪いのは、大きな将来性を買うテック株はまだ分かるとしても、堅実な企業の「通期見直しなし」をここまで売り叩く流れが理解しづらい点です。だから自分はそういうところを買いたくなるのですが、なんというか効率が悪い。結局、無謀な株をデイトレした方が楽という、悲しい市場になっています。
今日なんかはNY安で素直に下がると思うのですが、急に下がったら下がったで「いくらまで下がるのか」という話になって、その“話し手”は「上がるんだけど調整したらね」という前置きをしているのに、報道では「○○氏、下値は●●円」とかになるんですよ。まあ、そういう相場なんだと割り切れば気が済むんですがね。
