今週の見方【8月18日】
乱高下が続く一番の要因は運用の仕方の傾きで、レバレッジを効かせた運用が相当広がっている。それ故に規制なども厳しく、乱高下するときは運用者などは株数を減退させてしまう傾向がある。従って、AIによるトレンド追随型運用が下に向きはじめたら買い手が少なく、今回の下落も「米国の不況入り」とはいうが確定的な要因が無いまま株価は下がり、確認したい個人は夏枯れで相談相手やニュースが少なく、有料端末はひたすら似たようなニュースを流すという感じになる。
今回の投資主体別動向で外国人投資家が現物で相当な買い越し。先物で売っているという見方がいわれるが、手仕舞いの先物運用に対して機械的な買いも多かったと思う。借株の買い戻しなども入って、先週は大きく買い越ししていると考えている。それにしても好決算でも何でも売ってしまうAIはどこかで買い戻すし、値上がり%で売りが作動する注文形式でもあるのだろう。
いずれにしてもこうした売買で上げ下げがきつくなり、投資家は落ち着いて市場の判断が出来無くなっている。そもそも42000円になる時は異常な上げで、リバランス売りや配当捻出の売りがあるのに、その売りを待たずに株価が急騰。そして金利上昇からの下落は予想出来るが、通常は既に何度も出た話で折込むが、為替が企業資金の日本回帰のタイミングに合わせて円高に向い、「逆円キャリー」という言葉と共に売りアルゴから下がり始め、金利を下げない不満からNY株は「米国経済の危機」として大きく売り込まれ、日本株はその確認も無いまま大幅な下落。
現在は決算も一巡して評価が新たに始まったが、週末の上げ幅などはPERがいくら上がったとはいえ少し性急であり、市場内は全く落ち着く暇がない。景気の先行きが不透明になったから売ったというのに、PER16倍まで買っている日経平均はいくらを目指すことになるのか一度思案する時間が欲しい。あの暴落のさなかGPIFが買ったとの話もあるが、TOPIX型を主としているのに、信託の手口で日経平均先物のウェートが大きかった。今回の下落は色々変なことが多かったが、その前の上昇時に信託が信用取引で買うなど、何か大きな動きがあったことは確かだろう。
今回の反発も違和感だらけである。米国金利が動く前にあまり大きな変化はして欲しくはなく、統計的に景気の下振れを防ぐ金利下落は株価反発が記録に残っている。しかし、その前に乱高下し過ぎてしまうと、好業績株の尺度をどこにとって良いかが不明になってくると思う。従って、この場面は仕手系材料株で良いと思っている。38000円に乗って回転した個人資金は普通の株式では無く値動きに反応してくるのではと思っている。
みんな嘘に思えるし、みんなデタラメだと思う。総裁選ぐらい雑に見えてきた。