ガラ狙い(11/18朝の講義)
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週末の前場では少し明るさが見えていたものの、後場後半で急速に値を消し、11月に入ってから陽線がわずか3回という状況は変わりませんでした。さらに、週末の夜間取引では日経平均が38,000円目前まで売り込まれる展開となり、不安定な米国の政策への懸念が強まっているように感じます。今回、トランプ氏の政策は性急に進められており、基本的には関税で米国内の産業を優先する一方、企業減税や所得減税の実現も視野に入れているという状況です。
その一方で、世界的な不況の懸念が頭をもたげています。米国にとっては有利なはずですが、国内インフレが進む可能性もあります。関税が高くなることで原材料や商品自体の価格が上昇し、インフレが収まりにくくなるのではないかとの見方もあります。また、金利が下がるどころか、反転上昇する可能性も取り沙汰されています。
円安も止まらない中、トランプ氏は「円安は気に入らない」と発言しており、この状況のままではいけないという圧力が感じられます。しかし、日米政権交代期という特殊なタイミングで政府による直接介入が難しく、結局は日銀の負担が増える展開になりそうです。
とはいえ、こうした懸念が現実化するかどうかを現時点で確認するのは難しいです。海外ファンドや日本の投信の決算時期にあたって換金が進み、資金不足が買いを阻んでいる面も大きいように思います。また、AIが心理的な弱点を突いてくるアルゴリズムを駆使しているため、精神的に市場参加者が追い詰められる場面も少なくありません。特に来期の運用資金について、アジアでは北米比率が高くなることで資金流出が懸念されています。
それでも、運用者の日本株への投資比率は目立った減少は見られず、日本株は割安と考えるケースが多いようです。ただし、上層部の指示による動きがあるのかもしれませんが、今の段階ではその真偽を確かめることはできません。「月の20日」あたりから市場の動きがもう少し見えやすくなるかもしれません。個別株を見ると引けで上昇した銘柄も多いですが、空売りの仕掛けも目立っています。
今日明日は、ガラ(急落)を狙った動きがあるかもしれず、注意が必要です。