5月8日:今日の市場の見方

浮動株3.5%以上を自社株買いするような企業は、今後も需給が一定の中で頑張れる企業だと思います。私は、現預金が多い企業や税金対策で動き、余剰資金が豊富な企業が好きです。自社株買いをする余裕がある企業というのは、安定感があり、将来も安定したパフォーマンスが期待できると思います。

要するに、この市場で深押しはないと思いますが、買い要因が理屈なしで動いている部分も多いため、インサイド情報による影響が大きくなったと感じています。ですから、そうした兆しのある企業を抑えることが大事だと思います。そして、資金が豊富な企業、特に大株主が存在する企業に注目しています。NTTのように、資金は豊富であっても事業が頭打ちになりがちな企業もありますし、子会社の方が成長力が高いというケースもありますよね。

トヨタ織機のように、派手に儲かってはいないけれど、グループ内でうまく活用でき、後押し一つで変化しやすい企業、そして現預金が多い企業を丹念に買っています。特に、悪いニュースが無いにもかかわらず売り叩かれた企業には注意が必要です。例えば、鳥居薬品は大幅な下落から急に最近上がっており、その動きには少しおかしな点があると思いました。

先が見えない雰囲気の中で、企業は設備投資よりもスリム化を進めていますが、それでも難しい部分もあります。今後は財務と技術の統合が進んでいくと考えられますが、トランプ政治のおかげで日本企業の内部留保は増え、これを再編に活用する可能性が高いと思います。以前から述べているように、大株主が存在する企業を買うことが重要だと考えており、今回の鳥居薬品のケースでも、大株主のJTが進めるスリム化と株式売却意向が塩野義の買いに繋がっているのが見えます。

グループ会社の合弁がしやすいタイプの企業を狙うことがポイントです。