5月13日:今日の市場の見方
米国は本当にやってくれますよね。最初からこのつもりだったんだと思いますが、政治は遊びではありませんから、こうした駆け引きはやるべきではないと思います。市場には大きなインパクトがありますが、こういう状況って、本当に良いか悪いかの問題ですよね。実際、辛いのは投げた人たちで、投げざるを得ない報道が多かったのが事実です。
今回は、米国が緩和する方向だという見方があったんですが、急に中国関連の株が強くなっていたので、おかしいなと思いました。さらに、執拗な先物買いとか、インサイドでの売買が多く見られました。結局、外資は儲かっているんですよね。まあ、これはいつものことですけど、安定した流れを作る政府ではないのは事実で、揺さぶって慌てさせて、利益を得るやり方は正しいとは思えません。これが政治だとは、なんだか悲しいですね。しかし、そうした人たちは、この方法で巨万の富を得たと言っても過言ではないのでしょう。そんな人たちなんです。
でも、私たちはそうした中でも全面的に弱気ではありませんでした。電通総研のような実力株が相当上がり、イビデンもかなり回復しました。上がるのは良いことだと思いますし、これからも実力株やシェアの高い企業、好業績の株を買うというスタイルは変えるつもりはありません。そうした考え方は、市場における王道だと信じています。
今回は、早く売らなかったことが良かったのだと思います。まだ片付いていない問題が逆に良くなると考えていましたから。ただし、急に悪いニュースが出たり、瞬間的な過熱感があったりで非常に悩ましい部分もありました。それでも、私は長期的に保有している株で、欠陥のあるものは売って、上がってきたものは売り進め、好業績のものは買い進むというスタイルで、キャッシュリッチな企業を買うという方法で来ました。特別儲かっているわけではありませんが、間違ってはいないと思っています。
ただ、これが政治というものなんでしょうかね。何かを掻き乱して有利な条件を引き出すような企業の手法が、最終的には嫌われることになります。過去の東電のような例がありますよね。もし日本が15%の関税を受けるようなことがあったら、同盟国として損をしている気がします。まあ、まだまだ揺さぶりが続き、個別案件は残るでしょうが、変な妥協はしたくないですね。相手は日本を痛めつけても何もできないと考えているでしょうから。
中国にとっては、米国は物を作ってくれ、輸入もしてくれる国ですから、関係は続いていくのでしょう。