5月21日:今日の市場の見方
「ニュース次第で乱高下、読みづらい“インサイダー相場”」
先行きが不透明な動きが非常に目立ってきましたが、自分はひょっとしたら上に一発あるかもしれないと思い、この市場に対峙しています。しかし、やるせないのは、上に行く要因がやはり不足しているから、需給のバランスで向かう流れしか見当たらないんですよね。ですから、我々としては非常に難しい展開を考えているわけですが、基本がトランプ氏とイーロン・マスク氏の「インサイダー相場」だけに、環境から想像することが重要になってしまい、その判断が非常に難しいということになります。
これがファンダメンタルズに基づく相場ならば、そうした動揺は少ないのですが、いまいち景気は信用しにくいですし、売り買いのサイクルは小さくなっています。だから、表面上は強気な自分でも、内心では半々であり、どこかで見極めが必要だと感じています。そこで、幅を取るより資金を温存する方向になるんです。その発想は攻めながら、もしおかしな流れを感じたら換金するという、非常に弱い心で向かうことになるため、判断を間違うことが多いです。
昨日の円高は、米国金利の下落をイメージするならば買い要因ですが、結局、国債の入札が上手く行かなかった日本は、今後金利が上がるという流れを見れば、買いにくい国債だと言えます。さらに、運用資産を利回りで国債計算せず、「時価」という方式に変えたことで、銀行は持ちにくくなります。
だから、入札がうまく行かなくなってきたわけですが、そうした流れは当局の影響もあるでしょうし、その展開が見えなかったのかということです。昔は国債は満期で確実に戻ってくるのが前提でしたが、それを時価評価にするということは、投機的な扱いと変わらないということです。こうした市場や社会環境の変化から、シンジケートも成立しなくなったということですね。
インサイダー相場は、そうした動きも読みながら考える必要があるので、頭が痛いですよ。今日も後場から株価が下がったら、気持ち悪いですよ。