今週の見方1月28日
市場は週末の下落で「大幅調整」という見方が出てきている。先週も書いたように需給が変わり始める時間帯であったし、決算相場前に高いのは良くないと指摘していた。日銀の政策の変更は無かったが、想定通りやはり記者の質問からくる回答でAIアルゴを刺激し、木曜日(1/25)から日経平均は過剰に反応していた。しかし、逆に物色は変化し、個別銘柄で休んでいたり売られ過ぎの株式が反発してきて、理想の展開に変化していた。
しかし、週末(1/26)の朝はけん引役であった半導体企業が米国半導体企業の悪い決算数字と、日本ではNECと日立がルネサス株式の売却を行うと流れ、朝から場外クロス行われていたがディスカウント幅も大きく、投資家としたら「二月は国内法人が株式売却か?」という気になり、買う気力が失せてしまい、売り方は担ぎ上げられていただけに、一気に叩き込むという気持ちになったのか、売りアルゴが終日出ていた。ただ、個人投資家としたら「だったら、あれだけ買わなければいいのに」と思うのであって、今後の株式を買う尺度が分からなくなってしまって、困惑から不安に変わったという事だろう。
このような流れだった週末は「これで国内法人は決算まで換金するところが増える」という思惑が次第に拡大。証券マンにはこの時期に換金に急ぐときは継続していくという記憶が経験上ある。その換金資金で来期への足固めする企業が多く、各社も賃上げや機械化と資金の必要な企業が多いと感じた。そうなると二月は動きが軽い銘柄と「何故売られるのだろう」という銘柄に分かれそうで、銘柄選択は相当気をつけねばならないし、既に上がった株ではなく、ここから動き始めたような下値不安がないものに個人投資家が向かったタイミングから手を出す雰囲気になろう。
筆者は、基本、逆張り体質であるから、今回も対角をいろいろ考えている。『対角投資』という点では、先週辺りのグロース株が底入れから強くなっている。以前書いたようにセキュリティ株のような好業績でシステム系の企業が長く売られ続け、相当下がっている株式が急騰したが、率的にはまだ低い位置。目先投資の投げを丁寧に拾うような投資が良いだろうし、今週辺りになると狙い方はあっさりして、投資尺度が分からない市場は、材料株のようななぜ動くかわからない株式へと向かってもいいような気がする。
意外にそういう噂の銘柄は多く、新春から個人投資家は大きく換金しており、確かに外国人投資家や機関投資家が大事なのであるが、読みにくい流れになったら個人投資家好みの方が結果が出やすい。小型株や低位株に面白い株式が多いかもしれないと感じる。それくらい市場は強いのであるから、日経平均にこだわらないで好きなものをという、中長期目線で行うか、来期の数字が期待できる現状動きのない株式を狙いたい。
この市場は決算前に下がったから考えやすいですし、決算シーズンが終わってから動いても良いのではないかと思う。目先投資が多い分、決算物が決算前に高いと難しいです。日経平均の暴騰で疲れた市場は、気晴らしの売買をしたら盛り返してくるだろう。