7月9日:今日の市場の見方
何をどうしても良いんですが、説明しにくい市場なんですよね。相場が始まる前は警戒感があるのに、いざ始まってみると空売りが多くて下がらなくなってしまう。そして、「遊びならここは買える」という流れが見えたりもします。だから、ディーリングは非常にやりやすいですし、やればできる相場にはなっています。
ただ、自分のように“貯め込み型”のスタンスだと、こういう流れとは少しズレますし、選べる銘柄の幅が狭い分、正直苦労します。普段ならここまで反応しないだろうという場面でも、買いの主体が見えると「まさか」と思うような動きが出てきますし、「それでいいのかよ」というような無茶な値動きも起こります。それでいて、好決算銘柄は意外と持続性がなくて、冷静に考えると「今の景気は関税後に変わるだろう」という見解に傾いてきてますよね。
米国内では「関税の影響が思ったよりも少ない」というレポートが出始めていますが、たしかにそうだとしても、それは延長戦のような好景気の中の話。実際に関税が本格的に始まれば、それなりにしおれた影響も出てきますし、「関税分だけ高くなった日本製品が今後も売れるのか」という点については、まだまだ不透明な部分が多いと思っておいてほしいです。
そんな中で始まってしまった今回の相場は、たとえ上がったとしても、最終的には5,000円クラスの調整があってもおかしくないと思っています。でも、かといって「今は取れそうだよな」というジレンマもあって…この感じが、ちょうど気温と同じように“不快指数の高い強い相場”なんですよね。
まあ、それでも何かは動くので、「遊び」はできます。ただ、その遊びが“火遊び”だという認識を持っておかないとダメなんですよね。油断すれば大やけどするタイプの相場なので、メリハリのある投資と、「ダメなものは売る」という基本的な手当ても、ちゃんとやっておくべきだと思います。