7月11日:今日の市場の見方
今日は少し遅れて動きたいところなんですが、この市場って、NYなどがしっかり抜け出してきたときに限って、日本株は朝から弱く始まったりするんですよね。もちろん、需給の影響もあるとは思いますが、根本的には「市場を信じきれていない」という流れがあるように感じています。今回の分配金捻出の売りは1兆5,000億円規模になりますが、それを吸収した上で、さらに買いが入ってくるのかどうか。そこをしっかり確認することと、この市場がどこまで上値を目指せるか——この2点が非常に大事なんです。
「SQ後は高いムード」という雰囲気もありますが、現実としては賃金の伸び悩みや物価の上昇で、個人消費は停滞気味ですし、実際に“数量”が出ていないんですよね。そして、そこに関わってくるのが関税の問題。本来であれば、内需型や輸入優位の企業がもっと賑わっても良いはずなんですが、半導体株が目立った反面、他はちょっと動きづらい印象もあります。まあ、こういう市場って、「誰が買っているか」を見て、それに乗っかっても上がるならそれで間に合いますし、自分としては、ここから上がるならばHDD関連だと思っています。特に、AIサーバーの出荷がカギになってくると思いますね。
そういう視点から、この場面では動いていきたいですし、SQ明けの売り処分が買いに転じるかどうか、そこがひとつの分岐点になると見ています。外側から見れば、「自分はここで買えるか?」と言われたら、正直あまり強気にはなれません。景気的にも上値には限界があるように思っています。それに、国際法の観点から見ても、米国の傍若無人ぶりはかなり目立っていて、それに対して日本政府が選挙を理由に何も言えない…という印象を持っている人も多いでしょう。
そうした背景を踏まえて、今の市場を見ていくことはとても大切だと思います。自分としては、ここからは「持ち駒を見ながらの投資」になると思っています。うまく乗れれば、まともに上がったときは大きく取れる市場なんですが、一方で、よく分からないタイミングで買われてきた銘柄も多く、「なぜここまで買われたのか?」という説明がつきにくい。そうなると、買っている人がいくらその良さを強調しても、実際には“皆を説得できるほどの説得力”に欠けるようにも感じます。
そういう直感的な違和感が投資を萎縮させるのか、それとも普通に上がっていくのか。今日から来週にかけては、そのあたりが非常に興味深いです。