微妙な市場(10/14朝の講義)
「13日の東京市場は休場。米国株式市場は反発。ダウ平均は587.98ドル高の46067.58ドル、ナスダックは490.18ポイント高の22694.61で取引を終了した。」
実に微妙な動きを見せる市場ですね。公明党の離脱、中国の関税、ハマスの人質解放、そしてトランプ大統領の「大丈夫だよ」という発言──何がどうというわけではないのですが、全体的に複雑で、判断そのものが微妙な感じになっています。基本的にはそれぞれ直接関係があるとも思えませんが、株が上がったり下がったりすると、その理由づけに使われるので、無視もできない非常にややこしい状況です。
多くの材料に市場が翻弄されたり、逆に無視して動いたり、特に最近は「無視」する傾向が強かったですよね。反応の度合いは分かりませんが、SQを過ぎた後に与党が分裂状態になるという流れは、普通なら買い材料ではないはず。それでも最後までよく買っていたというのは驚きです。しかも、株価の位置や裁定買い残を見れば、過熱感のある市場だったのに、換金は行われるし、その際にはTOPIX型ETF経由で、上がっていない銘柄にまで売りが出る。
一方で、買いに動くときは効率と将来性を優先しますから、半導体やデータセンター関連に資金が集中します。上がっても下がっても、このパターンになるんですよね。アクティブ運用勢はインデックスを上回らないといけないので、結局は同じ場所に資金が集まってしまう。これが今の“金融相場”の典型だと思います。
まあ、こうした循環が続かなくなったときが「終わり」というやつなんでしょうが、過去のバブル相場を振り返ると、騙しの上げのあとにもう一段深押しして、そこから本格化するのが常でした。さて、今回ももう一丁「売らせる技」が出てくるのかどうか──そこが見どころですね。
3778さくらインターネット、9715トランスコスモス、6501日立
