11月12日:今日の市場の見方

内視鏡の検査を受けたんですが、下剤を2リットル飲んで行なうんですよね。結果はともかく、翌日になると、なんだか身体が軽いんですよ。老廃物が無くなったからなのか、よく聞く「絶食療法」って、こういうことなのかなと思いました。いらない物を捨てるというのは、やっぱり良いことだと思うんですよね。

自分はこの市場も、そういう“いらない物を捨てる”部分が強いと思っています。でも、それが少し嫌いな自分もいるんです。テック産業の発展系とか、AIの産業機械とか、そういうものでやればまたどこかで上がってくるんですよね。でも、普通に電鉄なんかも過去に比べて良くなっていますし、都市再開発関連だって悪くはないはずなんですよ。

だから、いらない物を捨てて集約した投資が“リスクパリティ投資”だとしても、その結果、上がったテック系が今は波乱要因になっているわけです。儲かって当たり前の株価になっていますが、それはそれとして、人が「いらない」と思うものの中にも価値があると思うんですよね。“奇貨”(価値ある掘り出し物)のような株式って、みんなが嫌う中にこそあると思うんです。

いわゆる「待ち伏せ投資」をする人が少なくなったというのも感じます。時間をかけて待つ投資が、この時期は本当に大事なんですよ。もちろん、一時的に見直すことも必要ですが、その時に“自分が思う長期的な物”を揃えておくことも大切です。それを「経過が良好なのか」「何か変わったのか」という視点で見直す――それが“点検”なんですよね。

自分たち運用の立場としても、失敗は多かったですが、結局のところ、コアを“今の時代に即さない物”で固めてしまうことも多い。株価水準が高い時期ほど、そういう運用が増えたりします。特に今は跛行色が強くて、意外と配当利回りの高い銘柄も多いんですよね。債券は金利上昇で単価が下がりやすいですし、そう考えると、高配当株というのは狙いやすい部分もあると思います。

そういうことだって、大事なんですよね。