11月23日:今週の市場の見方

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今週の見方
週末のNY市場が踏ん張ったことで、一息つける流れが期待されます。ただ、東京市場は金曜引け後の夜間先物で、外資などが大量に買っていたプットの“鍵となる”4万8000円を割り込んだため、市場関係者はかなりビクビクしていたのも事実です。
そこから景気に不安な数字が出たことで金利低下が意識され、NY株が反転。下げの一巡から徐々に戻す過程でテック株が抵抗しはじめ、AIの発展から競合が有利になるとか、いろいろ言われながらも、最終的には“利益率低下”という不安以上に「まだ伸びる」と期待できる水準になってきたんだと思います。
少し回りくどい書き出しになりましたが、根本的には 日本企業の中間決算の内容は良かった のです。情報関連の一部だけではなく、建設、小売なども数字が良い企業が多い。冷静に見れば、買われすぎた銘柄が下がるのは自然な動きですし、週末でも強い銘柄が多かったのは地合いの底堅さだと思います。むしろ、木曜の大幅高よりも、金曜の大幅安のほうが資産が増えた人も多い のではと思っています。
市場の現状と課題
過去の相場でも、大相場のあとには調整が来るのは鉄則です。ただし、バブル崩壊やパンデミックのような“一方的な変化”が起きているわけではないなら、通常は「買われすぎたものが下がり、止まったものから上がる」という バトンタッチ相場 になるものです。
問題は、夏から秋にかけて上げ相場が無かったため、今回の下落で「下げ始めたら一気に行く」という見方が市場に広がりすぎていた点です。
実際には、業績が良く今後も期待できる企業が 25日線を割り込んでいるような状況は、むしろ反発の可能性がありますし、75日線に触れていないなら、まだ「買うものは買える、売るものは売れる」市場環境だと考えています。
結局、いま起こっているのは テクニカル売買と、未消化材料のキャッチボール であって、エヌビディアの決算でも即反転できなかったということは、「次の実績」が求められる段階に入ったということです。
今後の展望
この流れが今の上げ下げの背景であり、確認作業なんですよね。
11月末は外資系ファンドや国内投信の決算も多く、12月に入れば乱高下したテック株に対して、
- 移動平均線よりも下だから買うのか
- 金利上昇→不景気予想の日本でバリューへ向かうのか
という判断が迫られてきます。
そんな中で、まずできることは
- 好業績なのに忘れられた株を拾う
- 動きがおかしくなった材料株を見る
- 瞬間的に売られすぎた銘柄で勝負する
といったあたりでしょう。
自分は、大手系列の“子会社的存在”で、配当をしっかり出しつつ会社計画以上の数字が出ている割安株に注目したいと思っています。運用勢の動きを参考にするのも手です。
どちらが正しいということではなく、結局は 自分の投資スタイルを守ることが大事 で、自分は汚いので無難に書いていますが、実際は雰囲気に流されてしまうことも多いのです。
最後に
メディアのバイアスに振り回されず、いまの乱高下には注意してください。全てのコメントが“正解”っぽく聞こえてしまう、不思議な市場ですから。
そして、
- 下がるときはワンチャンスもくれない
- 上がるときだって買い場はほとんど無い
それでも今の市場は、まだ“機会”をくれているほうです。だからこそ、方向感はまだついていない と見ています。
