今週の見方(4月28日)

なんといっても為替だろうが、日本政府としてはタイミングを失ってしまったことから、感覚もいくらが正しいのか不明になったドル円相場。売買金額から変動しやすい日本円はヘッジファンドにフルボッコされてしまうのではという恐怖がある。円売りを敢行するヘッジファンドの思惑は今までのピークの50%増しの規模で売っており、日本がその時に適切な対応しなかったことから、国際会議以降の財務相の発言から「介入に踏み込めない」という判断になったのだろう。

今回は過去の円安ではなく「ドル高」が相当であり、米国金利が下がらない、高インフレだから仕方がない面がある。他国の金利はプッシュコスト型でも為替を守るために金利上げていったために、不景気で金利下げ局面でドル高に当たっているから、この場面は非常に難しく、EUなども大変であるが、新興国は打つ手が無い。日本は「策がある国」でそれを今回の日銀政策決定会合で見送ったことから、この場面を介入で切り抜けたら「為替操作国」と言われても仕方が無い。

この様な場面でも断固と行なわないで「なにも申し上げてくれない」のだから強気になるし、過去は米国の金利上昇のピークで介入で効果はあったが、ドル高円安・諸国通貨安では、米国ではっきりとした金利頭打ちが見えない限り、日本は介入しないと舐められたと思われる。事実ここで行なってもFOMCがということになるし、雇用統計もあるから今の財務省では出来無いだろうし、先週頭ならば間に合ったというイメージ。この位置からの円安は好調な百貨店も輸入代金が高くなるし、化学企業や電力なども相当きつくなる。

秋口には日本でも相当な値上げが始まってくるから、長期的に買えない国になってしまうかもしれない。この市場は半導体が反転するかどうかが鍵である。スマホ関連を避けて買う形だろうし、普通に情報技術のような原材料のいらない便乗値上げできる企業が有利だと思う。この連休三日間さえ過ぎたら市場の環境は相当良くなるし、そこらで介入してくれたらタイミングも良くなると思う。

問題はその間が怖いと思うから、日経平均がここで上がるのが良くない気がする。自分はゆっくりとした投資をしたいから、内需株と2月決算企業(すでに決算発表が終わった物)から考えていく。今期優秀な企業が良いかと思う。