7月30日:今日の市場の見方

暑い暑いと言いながら、もう八月を迎えようとしていますが、今年は水難も多いような気がします。最近はあまり見かけなくなった打ち水ですが、スタジオのある浅草では、時折、居酒屋の親父さんが道に水を撒いていて、意外と涼しくなるものです。やっぱりアスファルトは相当暑いんだろうと思います。

市場の方は非常に盛り上がらない感じです。リバランスという名の“打ち水”のおかげで、上がるタイミングで上がらないし、日本がいい感じだった昨晩も、NYの調整にぶつかって、結局株価は元の位置まで戻されてしまいました。日本はどうにもタイミングが悪い。打ち水のような売りが出たら、それを吸収するのに時間がかかるし、この暑さで会社を休む人も多いせいか、相場も盛り上がらないんですよね。

それでも、やる気のある人はいるもので、数銘柄は悪地合いの中でもしぶとく食らいついています。今日は、そうした株式を見ておかないといけない日で、動く物があるという認識が出来たらそれで良いと思うんですよ。実際、下がったとはいえ、外資系レポートにあったアドバンテストの数字は、出た決算内容とぜんぜん違いましたし、あれはいわゆる“決算前に揺さぶるイエローレポート”だったと思っています。安く買いたい人たちの手段なんでしょうね。

要するに、この市場にはあらゆる“細工”があるんだということ。もはや政局も経済もへったくれもない、というのが今の印象です。このリバランス売りを吸収したうえで、昨年にはなかった「その後の買い気」が見られるかどうか。その動きから昨年との違いとなって見えてくるはずです。それを見極めるには、やっぱりトヨタの決算まで待たないとダメか…というイメージになっています。

まあ、この暑さの中ですから、短期売買が横行しやすいのは仕方ないですが、意外と「長い目で見たら割安」と思えるような銘柄が下がってきています。建設なんかを見ても好決算が多いですし、内需株は順調。外需株も落ち着いたと見えれば、ちゃんと活路はあると思うんです。ここは、その確認だけでいいはずです。