公的指標(8/4朝の講義)

週末に米雇用統計5月と6月が大幅に下方修正され、加えて7月の数字も悪かったことで、「景気減速」が意識される展開となり大幅安に。日本株の夜間先物も39,900円と、節目の4万円をあっさり割り込んでしまいました。一つには、運用系の参加者が少なかったことや、夜間取引ゆえの情報不足、そしてSNS上で「キター!」的な投稿が飛び交うなど、少々雑な空気もあったと思います。米国市場の下落は1.3%程度だったことを考えると、東京エレク分を含めても、少し行きすぎたように感じました。

寄り付きでは、グローバル運用勢による損金確保の換金売りが出てくると思いますが、これが10時を過ぎても続くようであれば、少し警戒した方が良いかもしれません。寄り付きの段階で売りが収まるか、「まだ足りない」と見なされるか、本格的に売り始めたかで判断は変わります。調整目的の換金売りならば、スピードは早くても時間的には短いですし、すべてを売り切るような流れなら、じわじわと重く感じる展開になるでしょう。「モアベター注文」が多く出ると、引けにかけて安くなりやすい傾向も意識しておきたいところです。

だとしたら今日は、休み前に強かった銘柄を改めて見ることが大事です。たとえば、フジクラや富士電機のように、みんなが「デイトレしたそうな」銘柄をチェックしておくこと。その動きから相場全体の強弱を確認し、自分がどう動くかの組み立てをしておくのが大事です。相場全体の空気、その銘柄固有の強さ、そして需給の向きなどを、どうやって自分なりに確認するかがポイントです。

中には「昨年の8月みたいになるかも」とイメージする投資家もいるかもしれませんが、それは相手(特に外資)が売る気かどうかだけです。今回は、個人投資家が先々週に大幅に売り越していた一方で、海外勢はずっと買い越していましたよね。ですから、その外人勢が売りに転じない限り、昨年のような展開にはなりにくいと思っています。そういう理屈をベースにしつつ、いろいろな意見を組み合わせて考えていくのが良いと思いますね。

6330東洋エンジニア、8016オンワード、5214日本電気硝子