広がってきた(8/14お昼の講義)

「14日前引けの日経平均株価は7日ぶり反落。前日比548.04円安の4万2726.63円で前場の取引を終了した。」

あの上がった時の動き方からすると、下げも同じような感じになるかと思いましたが、600円台に入ってからは様子が変わりましたよね。買い戻しも入っているのでしょうが、一つ一つの銘柄を見れば、そこまで過熱していないものも多く、一部の寄与度が高い銘柄以外は下げても意外と粘っています。まあ、「ここが壊れたら下に行く」という意識はあっても、そこまでは想定していないということなんでしょう。

下げのきっかけは、ベッセント氏が「日銀はインフレ対応が遅れている」と発言し、暗に金利を上げろと言ったことです。これは正直、厄介というか、日本側としてはあまり言われたくない部分ですよね。

日本のインフレは、米などの価格を見てもコストプッシュ型の動きであり、消費が伸びたわけではありません。大事なのは「消費が伸びていない」という点です。米国と違い、日本は無駄なものはあまり買わない国ですから、必需品の値上がりで生活は疲弊気味。さらに、関税の影響で製造業あたりでは給与上昇が企業収益を圧迫する「身を削る」形になったり、そもそも上げない方向になったりしています。

政治面でも、政策にまであれこれ言われる状況では、石破さんの後の首相になりたい人も今はやりたがらないでしょうし、菅さんらが動いていても、全体のムードはやや低迷してきた印象です。こうした背景があるだけに、ここまで株価が上がっていることには正直、違和感がありますし、自分としては疲れるような相場だなと感じます。

中国のことで上がる場面もありますが、結局は木曜の後場の動きと同じように見えてしまうんですよね。

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