8月15日:今日の市場の見方

下がっても強いと思わせるのは、あくまで気分的なものですが、マスコミがまるで「何もない」かのように、決まった関税と報じているのが、どうも自分は気になります。何度揺さぶられたかと思うと、自動車関税や半導体などの不透明感は、そう簡単に心の中で解決できないんですよね。それにしてもすごいのは、マスコミが「新しいラウンド」という見方から、全く違う切り口に変えてきていることです。それは分かりますが、過去の上げ相場なら政策や景気期待が背景にありました。今回はそういう要素がないままでの上げなので、厄介なんですよね。

つまり、日本はこれから不景気になろうとしている局面で、そこを金利上げろと脅されているわけです。自分としては「てめぇの国の金融政策に口を出しながら、日本にまで言うなよ」という気持ちです。世界の資金を一手に集める手法は過去にも何度もありましたが、自国は金利を下げつつ、暗中模索の国には金利を上げろというのは勝手な言い草ですよね。腹立つというより、「これで為替操作国とか言い出すのでは?」と思うと、関税の次に出てくる舌禍のネタ振りのようにも感じます。これでまた「15%を現行の課税にプラスする」だの、「80兆円の小遣い」だのと言い出したら、日本経済は本当におかしくなってしまいますよ。

今回の件で銀行株は買われていますが、もう1か月待つならアリでも、この状況で日銀がそういう配慮から動くのかは疑問です。ここで不動産株が下がるような展開になれば、ちょっと注意が必要ですよね。資金は豊富で強さも認めますが、環境は紙一重の強さ。どこかが壊れたら、ガラが来やすい“ガラスの強い相場”なんです。

来週も暑くなりそうですね。体力の要る市場です。